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加工食品を食べると体重が増える? その3つの要因とは (2/2)

2021.01.27 Wednesday

2019.05.18 Saturday

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食事スピード・飲み物の量・タンパク質の量が要因?

一体なぜ、超加工食品を食べた時のほうが、たくさん食べてしまうのだろう? その要因について、研究者たちはいくつかの仮説を立てている。

1つ目の要因は、超加工食品を摂取した時は食べるスピードが速くなったことだ。超加工食品の食感などが影響しているのかもしれない。

自然の食品にはない、サクサク・ふわふわとした食感はたしかに後を引く…。しかし、食事の速度が速いと、消化器から脳へ満腹を伝えるのが間に合わず、本当はもう満腹なのに食べつづけてしまうのだ。

2つ目の鍵は、飲み物の量だ。食事全体に含まれる食物繊維の量を釣り合わせるため、超加工食品の食事には食物繊維を添加したジュースなどの飲み物が加えられた。ところが、固形の食べ物と比べると、飲み物は満腹感に欠ける。このため、自ずと食事量が増えるのだ。

3つ目は、両方の食事はできるだけ栄養素の構成が同じになるよう工夫されたが、それでもタンパク質の量にわずかな違いが生じたことである。

未加工食品の食事はカロリー全体の15.6パーセントがタンパク質から成っていたが、超加工食品の食事はその比率が14パーセントにとどまった。タンパク質の目標値に届くように、被験者は自然とたくさん食べたのかもしれない。

実験で用意された未加工食品から成る昼食の一例 / Credit: Hall et al./Cell Metabolism

今回の実験には、「被験者自身が食事の用意をしていない」という重要な制約があった。実際、便利さや安さという点から、超加工食品を選ぶ人は多い。

特に、社会経済学的地位が低い層は未加工食品を使って食事を用意するためのスキル・道具・知識・資金が不足していることが多く、このことが未加工食品のハードルを高めている。

便利で時短になる加工食品だが、頼りすぎるのは考えもののようだ。

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reference: eurekalert / written by まりえってぃ

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