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「笑っているように見える犬」は本当に笑っているのか? (2/4)

2021.01.27 Wednesday

2019.05.23 Thursday

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あざとい「子犬の目」はわざと?

Credit: pixabay

「子犬の目」には驚くべき効果がある。「Facial Action Coding System:FACS(顔面動作符号化システム)」といった表情感知システムを犬に応用し、保護施設で調査をおこなったところ、「子犬の目」を多用する犬ほど早く、里親と巡り合うことができたことが判明したのだ。そして、この表情以上に効果の強いものはなかったとのことだ。

さらに、その仕草が「故意的」であるかどうかの調査もおこなわれた。具体的には、エサを持っている人間と持っていない人間に対して、犬が態度の違いをみせるかといった実験を実施したのだ。

結果は愛犬家にとって嬉しいものとなった。そこにエサがあろうとなかろうと、犬は人間に対して同じだけあの悩ましげな表情をみせたのだ。

人間は大昔に犬を飼いならす際に、無意識にその表情をみせた犬を選び取っていた可能性がある。なぜなら「子犬の目」の表情は、どこか悲しげであり、同情を誘うものだからだ。

これが人の愛情のトリガーとなっていた可能性はあるが、だからといって犬がこの表情をうまく利用しているわけではないということが、実験から明らかになった。

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