植物には「意識」があるのか問題【アンケート】

animals_plants 2019/07/07
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Point

■「植物に意識があるか、ないか」という議論が専門家の中で大きな問題となっている

■植物には同種を助け、他種を排除するものも存在し、自意識を持っているような振る舞いを見せる

■「意識」の定義の仕方によって、植物が意識を持つか否かの見解は変わってくる

植物に意識はあるのか――

この問題は世界中の植物学者によって研究され、植物に意識や感情があることを証明するような研究結果も多く発表されてきた。

最近、植物の知性を研究する目的で始まった「植物神経生物学」という分野があるのをご存知だろうか。ここでは近頃「生存や繁殖のために植物が意識や感情といった精神機能を持っている証拠は何もない」との主張が増え始めているようだ。

この論争は一体どちらが正しいのだろうか。意識が「ある派」と「ない派」の意見を見てみよう。

「植物に意識はある」派

植物が意識を持っているような振る舞いをすることはよく知られている。

例えば、木は同種の根っこと他種の根っこを識別し、よそ者は排除しようとする動きを見せる。反対に同種の仲間が弱っていたりすると、栄養分を送って助け合ったりするのだ。

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他にも近くに競争相手となる植物があると相手より早く成長しようとするし(太陽光をより多く吸収するため)、食虫植物などは獲物を捉えるために罠を仕掛ける。

またある研究では、植物に一定の音楽を聞かせると葉が活性化し、健康的に育つという結果も出ている。こうした研究を鑑みると確かに植物は意思や感情を持っているように感じられるものだ。

「意識はない、もしくは定義による」派

一方で研究者の中には「意思的な振る舞いを見せるからといって本当に自由意志を持っているとは言えない」と主張する向きもある。

確かに植物は自分が住む環境に適応し、何らかの異変には方法を変えて対処する。しかしこの動きは、あくまでも植物内で高度に設計された機械仕掛けのものであり、収集した環境情報をまとめる働きを意識ということはできないのだ。

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それから「意識」というものをどう定義するかで見方は変わるという研究者もいる。

例えば、身の回りの環境を理解することと定義するなら、植物が意識を持つということは可能である。

反対に、意識を思考や直感、理性、記憶、感情、知識といったものの複雑な統合体と見るならば、植物が意識を持つとは言い難いだろう。

しかしフランスの哲学者アンリ・ベルクソンによると、生命あるものにはすべて意識があり、その複雑さや強度は「植物→動物→人間」という順に段階を追って増す。よって、意識が無いようにみえても、それはただ「弱い」だけなのだ。

植物は地面に固定され動きを制限されているが、動物や人間は道具を作ったり狩りをしたりと肉体的な複雑さを増すことで、自己意識のレベルも高まったというわけである。

 

ただしどの分野にしても、この論争に明確な結論を出すことは難しい。果たしてナゾロジー読者の皆さんはどのように考えているだろうか。

よければ本記事の「意識の定義」を参考にしつつ、ぜひ下部アンケートにお答えください。

 

reference: theguardianmatomegizmodo / written by くらのすけ

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