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奇跡の実話。死ぬ運命の子供6500人を1人で救った「ニセ医者」 (2/3)

2021.01.27 Wednesday

2019.10.18 Friday

前ページ見捨てられていた「未熟児」たち

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「未熟児」を展示して治療費を稼ぐ

マーティンは、保育器に未熟児を容れて、一般客への展示会を開いたのです。彼が最初に展示会をしたのは1896年にドイツ・ベルリンでのこと。その後、数度の展示会のため各国を回り、1903年にアメリカに腰を落ち着けることになります。

ここまで聞くとかなり不謹慎に思えますが、マーティンは一般客から徴収したお金をすべて未熟児の治療費に当てたのです。

病院が放棄した未熟児を受け入れて、保育器の中で延命措置をするには多くの費用がかかりました。保育器1台あたりの維持費は当時にして15ドル/日、今日に換算すると、1日400ドル(4万円以上)かかることになります。

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Credit:New York Public Library

そこでマーティンは、展示客一人あたり25セントを徴収し、それを維持費に回したのです。この展示会はたちまち人気を集め、多くの一般客が集いました。

のちにマーティンは、人々から「保育器ドクター(the incubator doctor)」とあだ名されるようになります。

次ページ小児医療の価値観を変革した

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