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「絶対に沈まない金属」が開発される ヒントは「ヒアリ」? (2/2)

2021.01.27 Wednesday

2019.11.08 Friday

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永続的な「空気バルーン」を作る

金属表面のはっ水構造は、フェムト秒レーザーを使って、超撥水性質を持たせるパターンをナノスケールで刻み込むことで可能になります。

フェムト秒レーザーとは、フェムト秒(1000兆分の1秒)という超短いパルス幅を持つレーザーのことで、光ですら1フェムト秒の間には約0.3マイクロメートルしか進めません。

つまり、フェムト秒レーザーを使えば、きわめて微細な模様を刻むことができるのです。

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そして、表面に微細な多面性のはっ水構造を刻んだ2枚のアルミニウム・プレートを外向きではなく、内向きにして平行に重ねます。これにより、外部からの衝撃や損耗からはっ水面が守られ、多くの空気を永続的に閉じ込めることに成功しました。

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Credit:rochester

実証テストの結果、メタルは2ヶ月間水中に浸しておいても、一切はっ水効果を失わず、浮力を保ち続けています。

さらに、メタル表面に複数の穴を開けてもまったく問題ありませんでした。というのも、残されているはっ水構造が穴の空いた部分を補い、しっかりと空気を閉じ込めることができるからです。

これは多少穴が空いても崩れない、ヒアリのボート構造に類似します。

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Credit:phys.org

研究チームは、「応用次第で、絶対に沈まないボートなども作れるかもしれない」と今後の展望を話しています。

「ゴム」のように柔軟な新コンクリートが開発される 耐久力は9倍!

reference: https://phys.org/ / written by くらのすけ

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