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「夕方の空に輝く宝石」金星が見頃に! 実は太陽系の中でも変わり者な話と、観測のポイント (6/6)

2021.01.27 Wednesday

2019.12.28 Saturday

前ページ超過酷な金星の環境

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金星の観測でこれからの見どころ

まずは直近の話だと、今月12月29日に、細い月と金星が並ぶのに注目したいですね。定番といえる構図ですが、やはり美しい。

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©国立天文台

また、金星の高度が1番高くなるのは2020年3月25日です。周囲が高い建物や木に囲まれるところに住んでいる方でも観測チャンスですよ。

それに、もっとも明るくなるのが4月28日です。マイナス4.5等級になり、1等星の約170倍の明るさにまでなるのだとか。

ところで、下の図のように、金星は月みたいに満ち欠けをします。地球に一番近いときほど直径が大きく、欠けた三日月に近い形をしています。そして、遠くにあるほど直径は小さく、まるい形になります。ただ、太陽の後ろに隠れて(外合)、満月のようなまん丸の状態は見られません。

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©国立天文台

そして、図で地球の右側にあるときが夜明けに見え、左側にあるときが夕方に見えるときです。明けの明星のときは「西方最大離角」、宵の明星のときは「東方最大離角」の位置に金星が来たときが、もっとも高度が高く見えます。

なお、満ち欠けは35倍程度の小さな望遠鏡でも確認することが可能。昨日、12月27日に実際に観察したのですが、ほぼまん丸の状態でした。

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手作り望遠鏡「コルキット・スピカ」で観察

金星は夜明けか夕方、わずかな時間しか観測ができないので、観望会でターゲットにするところは非常に少ないです。

よって金星の満ち欠けは、自分で観測からこそわかる醍醐味。形が日々変わっていくのを見るのは、感動しますよ。明るい星なので、望遠鏡でとらえるのは難しくないですし、今からならほぼ「満月」から「三日月」の状態まで全工程を観察できますから、挑戦してみましょう。

夕方の夜空で金星はこれから約5カ月間、目を楽しませてくれます。下は明けの明星の観察の写真ですが、早起きするのが大変ですからね…(Instagramに、満ち欠けの観察もレポートしています)。

夕方は西の空に、ぜひ注目してみてください。

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Credit: ofugutan 明け方に下弦の三日月と、金星と木星が並ぶ(2019年2月)

2大「変光星」は秋冬が絶好の観測チャンス!都会での見つけ方も教えるよ

Reference: 国立天文台(1, 2, 3), 宇宙ラボAstroArts, JAXA / written by ofugutan

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