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5月末に「肉眼で見える彗星」が出現するかもしれない (2/3)

2021.01.27 Wednesday

2020.03.24 Tuesday

前ページ彗星の成り立ちと観測条件

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アトラス彗星はますます明るくなっている

画像
ATLAS/Credit:technologyandus

アトラス彗星は、2019年12月28日にハワイに拠点を置くロボット天文学調査システム(ATLAS:Asteroid Terrestrial-impact Last Alert System)によって発見された彗星です。

発見当時のアトラス彗星は、おおぐま座の近くにあり、20等級に近い微かな光を放っていました。

これは、望遠鏡によってのみ観測可能な明かりであり、肉眼観測可能な星よりも約39万8000倍も暗いことになります。太陽からも4億3900万kmも離れていまいた。

しかし、アトラス彗星はこの時以来、太陽に急激に近づき、前例のないほどの速度で明るさを増しています。

そして、3月17日には、既に8等級ほどの明るさにまで発展しました。これは予想されていた明るさよりも600倍以上のものです。

アトラス彗星はこのまま太陽に近づいていき、5月中旬には、北極星であるポラリスと同等の2等級にまで明るくなるかもしれません。

さらに、5月末には太陽との距離がわずか3780万kmにまで近づきます。

この時には1等級よりもさらに明るい「マイナス5等級」になると予想している天文学者もいるほどです。

加えて、この時の地球とアトラス彗星との距離も非常に近いので、肉眼観測のための条件がそろっていることになります。

次ページ途中で崩壊する可能性も

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