摂食と回遊の正しい理解は保護に繋がる
またグレインジャー氏によると、ホオジロザメの幼魚は、海洋哺乳類や他のサメ、頭足類(タコ、イカ)などをあまり食べていなかったとのこと。
特にイルカなどの海洋哺乳類やサメなどの大きな獲物の狩猟は、ホオジロザメの体長が約2.2mに達するまでは行われないようです。
加えて、大型のサメは移動に必要なエネルギーが多いためか、脂肪分の多い食事をする傾向も判明しました。
論文共著者の生命環境科学部デビッド・ラウベンハイマー教授によると、「この結果は、捕食者を含む野生動物が、彼らの栄養ニーズを満たすために、バランスの取れた食事を選択することを示しており、我々が行ってきた他の多くの研究と一致する」とのこと。
今回の研究によりサメに対する固定観念が覆されました。これらの情報はサメの摂食と回遊の習慣を正しく理解するうえで非常に大切なものです。
今後、この研究はサメを保護し、活動を妨害しないために役立てられる予定です。
研究は6月7日、「Frontiers in Marine Science」に掲載されました。
https://www.frontiersin.org/articles/10.3389/fmars.2020.00422/full
宇宙、素粒子、AI、遺伝子、歴史、心理学など、様々な角度から身近な「謎」を追求しています。
Nazologyについて
記事一覧へ