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アンモナイトはかつて「魔法石」として重宝されていた (2/3)

2021.01.27 Wednesday

2020.07.12 Sunday

前ページ「アンモナイト」という名前は神話から生まれた

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アンモナイトは「ヘビよけ」に使われた

アンモナイトにまつわる伝承で最も多いのが、「ヘビよけ・ヘビ退治」です。

中世以前のイングランドでは、アンモナイトがとぐろを巻くヘビに似ていることから「スネークストーン(蛇石)」と呼んでいました。よりヘビに近づけるため、アンモナイトの先端にヘビの顔を彫ったりもしています。

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先端にヘビの顔を彫ったアンモナイト/Credit: nhm.ac.uk

例えば、ヨークシャー州のホイットビーには「聖ヒルダのヘビよけ呪文」という伝承があります。

7世紀ごろ、ホイットビーの地に修道院を建てることになった聖ヒルダ(614〜680)は、この地に蔓延していたヘビを退治しなければなりませんでした。

初期キリスト教時代において、ヘビは悪魔と結びつく生き物とされていたので、新しい建物を建てる際は必ずヘビの駆除が必要だったのです。

そこで聖ヒルダはヘビを石に変える呪文を唱え、すべて崖から落としました。それがアンモナイトになったのです。

この伝承からホイットビーでは、アンモナイトにはヘビよけの効果があると後世に言い伝えられました。

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聖ヒルダの彫像/Credit: nhm.ac.uk

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