水にも溶けて処理も簡単
メディカルシートは、人体に関する幅広い生体情報をリアルタイムかつ高忠実度でチェックできる優れもの。それは材料が紙と鉛筆に変わっても同じことです。
現時点ではまだ実現していませんが、紙と鉛筆により様々な生体モニタリングが可能と思われます。
例えば、体温や生体電位を計る「生体物理センサー」、汗の尿酸やブドウ糖を計る「汗センサー」、睡眠サイクルを計る「睡眠センサー」、熱刺激に対する痛覚過敏度など計る「熱刺激センサー」などです。
研究チームのZheng Yan氏は「将来的には、各家庭で手軽にできるヘルスケアキットとして使えますし、紙と鉛筆という馴染みあるものを使うことで、学校教育にも組み込むことが可能でしょう」と述べています。
さらに、電子機器を用いたメディカルデバイスの多くが処理困難であるのに比べ、使用される紙は水溶性であるため、水に溶かして簡単に分解できます。
チームは今後、デバイスの改良を進め、商業化に向けた実践的なテストを行っていく予定です。
研究の詳細は、7月13日付けで「PNAS」に掲載されました。
https://www.pnas.org/content/early/2020/07/09/2008422117
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