1枚目の画像
未来の電池はダイヤかもしれない。核ダイヤ電池をはじめて考案したのはイギリスのブリストル大学の研究者だった/Credit:University of Bristol . youtube
technology

核廃棄物をリサイクルした「核ダイヤモンド電池」は3万年も駆動すると発表される

2020.09.01 Tuesday
 newatlas https://newatlas.com/energy/nano-diamond-self-charging-batteries-ndb/?itm_source=newatlas&itm_medium=article-body

充電なしに3万年も駆動する夢の電池が開発されるかもしれません。

NDB社の発表によると、ローレンスリバモア国立研究所とケンブリッジ大学の2つの研究所が、無充電で半永久的に稼働する核ダイヤモンド電池の概念実証を完了したようです。

核ダイヤモンド電池は核廃棄物である放射性炭素(以下、炭素14)をダイヤモンドに変換することで作られます。

ダイヤモンドに変換された炭素14は、放射線を発しながら崩壊する過程で、電子も放出。この炭素14の崩壊がもたらす放射線の半減期は5730年で、これはすなわち、電子の放出も5730年以上(完全に出し切るまでには数万年)続くことを意味します。

現在はまだ試作品の状態ですが、半減期に放出される電子を利用すればスマートフォン(小型電池)の場合は9年、電気自動車(大型電池)なら90年、ペースメーカーなどの小型アプリケーションの場合は最大で28000年間、充電なしでの使用が可能になるとのこと。

そんな現在の充電池の概念を打ち砕く、核ダイヤモンド電池とはいったいどんな電池なのしょうか?

高エネルギー核廃棄物が、核ダイヤモンド電池の原料になる

1枚目の画像
原子炉から出る高エネルギーの廃棄物は高エネルギーの電池材料になる/Credit:University of Bristol . youtube

ダイヤモンド電池の原料は、原子炉において減速材として使われている黒鉛です。

減速材とは原子力発電において、中性子と核燃料を効率よく反応させるために用いられる物質のことで、水や黒鉛が多用されています。

この黒鉛ですが、最初は鉛筆の芯と同じく安全な炭素から構成されています。

しかし炭素は原子炉の放射線に長時間晒されている間に、放射性を持つ炭素14という放射性同位体に変化。さらに数万年に渡って放射線を放出する核廃棄物となってしまうのです。

ところが、NDB社の研究者たちには、この数万年に渡る活発な活動を続ける炭素14が厄介なゴミではなく、有望かつクリーンなエネルギー源に見えました。

というのも、炭素14は放射線を放つ一方で、崩壊後は窒素と反ニュートリノと電子という3つの無害な成分に分解されるからです。

もしこの時、発生した電子を捕らえて集めることができれば、炭素14は半永久的に電気の供給源になれるはずです。

ただ原子炉から持ち出してきたままの状態(黒鉛)では不純物が多く十分に電子を取り出すことはできませんでした。

そこで研究者たちは遠心分離機を使って不純物を取り除き、さらに結晶状態を黒鉛からダイヤモンドに変換してみました。

その結果は、研究者たちの狙いが的中したのです。

次ページ核廃棄物はダイヤに、ダイヤはさらに電池になった

<

1

2

3

4

>

テクノロジーtechnology

もっと見る

Special

注目pick up !!