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コロンブスの航海は「地球平面説」の否定や、「新大陸発見」が目的ではなかった!?

2021.01.27 Wednesday

2020.09.03 Thursday

現代では黒人差別問題の騒動に巻き込まれて銅像が引き倒されてしまうなど、散々な目にあっている新大陸の発見者コロンブス。

彼はなぜ未踏だった西の海へ旅立ち、新大陸発見に至ったのでしょうか?

その理由について当時主流だった「地球平面説」を否定し、地球が丸いことを証明するためだったという誤解された逸話が有名になっているようです。

また、そもそも新大陸を探すつもりで冒険に出たと勘違いしている人もいるでしょう。

漫画ワンピースのように海へ旅立つ理由といえば、ロマン溢れる冒険心ばかりをイメージしてしまいますが、実際はかなり打算の多かった当時の航海理由を見ていきましょう。

history https://www.history.com/news/christopher-columbus-never-set-out-to-prove-the-earth-was-round , 宇宙創生 https://www.amazon.co.jp/dp/B01N7KP0F5/ref=dp-kindle-redirect?_encoding=UTF8&btkr=1

コロンブスが生きていた時代、地球が丸かったことはみんな知っていた

コロンブスの時代、人々は地球を平面だと考えていて、コロンブスはその考えを正すために航海に出た。そんな誤解をしている人が世の中にはいるようです。

しかし、実際コロンブスの時代よりはるか昔、紀元前のピタゴラスアリストテレスの時代から人々は地球が丸い球体であるということを理解していました

それは海へ旅立った船はマストの先端が最後まで水平線の上に見えているという事実や、月食の際月にできる地球の影が丸いことなどが根拠としてあげられています。

それに何より月が丸いことが大地は球形だという証でした。

古代の人々は重力の作用をまだ理解していませんでしたが、地球が世界の中心にあり、すべての物体は世界の中心に向かって引かれていると考えていたとのこと。

そのため、地球の裏側の人が落っこちてしまうという問題に悩むこともありませんでした。

それどころか、紀元前276年頃にはエラトステネスという人物が、シエネの街では夏至の日に井戸の底まで太陽で照らされるという話しを聞き、それを元に地球の外周距離を25万スタディオンであると計算までしていました。

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エラトステネスの地球外周の計算方法。井戸を底まで太陽が照らすとき太陽はその直上にある。そこから距離δ離れた別の街に棒を立て、できた影の長さを測れば地球の曲率や外周が計算できる。/Credit:Wkipedia,Erzbischof

スタディオンが表す正確な距離は現代に伝わっていませんが、オリンピックで使われる距離基準などを参考に推定すると、25万スタディオンは実際の地球の外周と15%程度しかズレがないだろうと言われています。

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