輝く金
輝く金 / Credit:Depositphotos
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宇宙にある「金」はどこからやってきたのか?元素の起源が覆った可能性あり

reference: sciencealert,University of Hertfordshire
2020.09.17 Thursday

金やプラチナはなぜ効果な貴重品なのでしょう?

それは金が星の核融合では作られない重い元素だからです。このため宇宙のどこに行っても金は珍しい存在です。

では、そんな重い元素はどこで生まれているのでしょうか。

これまで、その主な起源は中性子星の衝突だと考えられてきました

しかし、9月15日付けで科学雑誌『The Astrophysical Journal』に掲載された研究は、中性子星衝突の発生頻度では、現在の宇宙が持つ金の推定量を作り出すことはできないと報告しています。

一体、金は宇宙のどこでうまれているのでしょうか?

宇宙にちらばる元素の起源

核融合のイメージ
核融合のイメージ / Credit:ESO/L. Calçada/M. Kornmesser

ビッグバンから始まった宇宙には最初水素しか存在しませんでした。

やがて水素は、密度の差から重力を生み出し、集まって核融合で輝く恒星を作り出します。

恒星ではより重い元素のヘリウムやリチウム、さらに重い元素が生成されていきました。

しかし、星の核融合には限界があり、鉄より重い元素は生み出せません。核融合は通常エネルギーを発生させますが、鉄より重い元素の合成では、逆にエネルギーを消費してしまうためです。

では鉄より重い元素はどうやって生まれるのでしょう?

それはr過程と呼ばれる高速で中性子を捕獲する現象によって生成されます。中性子はベータ崩壊などによって陽子に変わるので、核融合以外の方法で重い元素が誕生していくのです。

ただr過程を起こすには、豊富な中性子が必要で、中性子を提供するためにはかなり高エネルギーの爆発が必要になります。しかもそれが瞬間的に起きる必要があるのです。

r過程は超新星でも発生しますが、もっとも有力な候補と考えられているのが、中性子星の衝突です。

これについては、さほど異論はないのですが、新たな研究が明らかにしたのは、その発生頻度です。

研究チームはこれまでの宇宙の観測データを分析し、中性子星の衝突が起きる頻度を計算しましたが、それは現在宇宙に存在する金などの重元素の推定量を生み出すのにまるで足りなかったのです。

次ページ元素起源の新たな計算

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