フォトニック結晶は光コンピューターの回路になる
フォトニック結晶は光コンピューターの回路になる / 回路の中で伝達されるのは電子じゃなくて光子でもいい/Credit:Nature
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電子ではなく光子を使う「光コンピュータ」を実現可能にする技術が登場!”光子機器”の開発へ前進か

2020.09.25 Friday
sciencedaily https://www.sciencedaily.com/releases/2020/09/200923164611.htm

未来のコンピューター回路は電子ではなく光子が走っている可能性が濃厚になってきました。

9月23日に『Nature』に掲載された論文によれば、電子の代わりに光子を使う光コンピュータ実現にとって最も困難だった過程が突破され、開発が一気に現実味のあるものになったようです。

回路のなかを光子が走るとは一体どういうことなのでしょうか?

電子の代わりに光子を通すフォトニック結晶

フォトニック結晶は特定の光を反射する
フォトニック結晶は特定の光を反射する / フォトニック結晶は内部に光を通す回路になりうる/Credit:筑波大学

電子の代わりに光子を回路に流す光コンピュータの概念は古くから存在しました。

光子は電気的に中性でありながら指向性を持つといった、電子よりも優れた特性を持っており、回路内を伝達する粒子(あるいは波)として適していました。

しかしながら、光子を微細な回路内で通過させるためには、回路の内部が鏡のように光を反射する性質がなければなりません。

光ファイバーがそのような性質を持ち合わせていますが、現在の市販コンピュータでも回路の精密度が数ナノメートルに達しており、光ファイバーそこまでの細かい加工をすることは困難です。

そこで光の伝わり方をナノ単位で制御できる「フォトニック結晶」が着目されるようになりました。

フォトニック結晶は光コンピューターの回路基盤になる
フォトニック結晶は光コンピューターの回路基盤になる / フォトニック結晶の内部を削り出せば光子が通る回路になる/Credit:筑波大学

フォトニック結晶は特定の光の波長のみを反射する性質があり、内部に空間を作ることで光を通す微細な回路として加工可能です。

しかしこれまで、人類の科学力では理想的なフォトニック結晶を作ることは困難とされており、光コンピュータ普及への道に、巨大な壁としてたちふさがっていました。

しかし今回、ニューヨーク大学の研究者たちによって自己組織化(勝手に組み上がってくれる)フォトニック結晶が開発され、巨大な壁に巨大な穴が開いたのです。

自己組織化する結晶とは、いったいどんなものなのでしょうか?

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