カエルを食べると成長が早まる?
4時間にわたり水槽を観察した結果、カエルを食べるオタマジャクシは合計で6匹見つかりました。
しかし、そのすべてでカエルは捕食される前に死んでおり、オタマジャクシも生きた状態では襲わないことが示唆されています。水槽内の限られた食料源が、この行動を生んだのかもしれません。
これとは別に、研究主任のアレクサンドロス・テオドロウ氏は「栄養源の高いカエルを食べることで、自らの成長を促しているのではないか」と推測します。
オタマジャクシ時代は、脆弱で天敵に狙われやすい危険な時期なので、たくさん食べて急いで成長しなければなりません。これはイモムシや鳥のヒナにも言えることです。
そのため、カエルはオタマジャクシにとって質の高い栄養源となるでしょう。
ただT.petasatusが野生でも同様にカエルを食べているかは分かりませんし、カエルの捕食がオタマジャクシの成長速度を早めるかどうかも不明です。
果たして、このオタマジャクシは、他種のカエルを食べる習性をもとから持っていたのでしょうか。今後の研究に注目が集まります。