磁場の可視化。
磁場の可視化。 / Credit:depositphotos
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”ブラックホール級の磁場”を地球上に生成できる可能性あり!「現在の技術で実現できる」との研究結果 (2/3)

2021.01.28 Thursday

2020.10.08 Thursday

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髪の毛ほどのチューブを使いブラックホール級の磁場を生成

マイクロチューブに強力なレーザーパルスを照射する説明図。
マイクロチューブに強力なレーザーパルスを照射する説明図。 / credit: M. Murakami,大阪大学Resou

その強大な磁場の発生に使用するのは、なんと人の髪の毛の10分の1ほどの太さの非常に小さなプラスチック製マイクロチューブです。

このチューブ内に強力なレーザーパルスを照射すると、超高温電子が空洞内で膨張し爆縮を起こして真空を生成します。

この真空と荷電粒子が相互作用して強力な電流(電荷の流れ)が発生し、その結果超強力な磁場が生成されるのです。

ここで発生する磁場は約10ナノ秒という瞬く間に消失してしまいますが、物理実験を行うには十分な長さだといいます。

大阪大学の研究者村上氏を始めとした研究チームは、これをスーパーコンピュータシミュレーションし、現代技術で実現できる可能性を確認しました。

この実験を行うには総出力が10~100ペタワット(1ペタワットは1000兆ワット)のレーザーシステムが必要ですが、10ペタワットのレーザーはすでに欧州の一部で実用化。100ペタワットレーザーの開発計画は、中国などが行っていると2018年に科学誌『Science』で報告されています。

次ページブラックホールに匹敵する極端な磁場を何に利用するのか?

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