サークルの水深が日本とまったく違う
オーストラリアの海底サークルは、実際につくっている現場が確認されていないため、アマミホシゾラフグによるものとは断定できません。
しかし、ボンド氏は「サークルの形や構造は日本で見られるものとよく似ており、同種が作った可能性が高い」としています。
また、チームが水中カメラを設置したところ、幸運にもサークルの真上に着地し、そこから逃げだす小さなフグらしき魚が撮影されました。
ただ、動画に映り込んだ魚は鮮明に捉えきれておらず、同種と判定するのは難しいようです。
また、疑問点も多々あります。
日本のサークルは、すべて水深30メートル付近に見られるのに対し、オーストラリアでは、水深100〜130メートル以上の場所にありました。
アマミホシゾラフグやオーストラリア原産のフグは、もっと浅い場所にしか生息しないため、別種である可能性があります。
さらに、これほど深い場所だと陽の光が当たらず、サークルはほとんど見えません。
もしサークルの模様が、メスを誘引する視覚記号として機能するのであれば、この水深では見えにくいはずです。
写真を見るかぎり、アマミホシゾラフグとよく似ているのですが、生息環境を踏まえると、まったく新しい種なのかもしれませんね。