地球を包む酸素の大気が日を受けて青く輝く様子。
地球を包む酸素の大気が日を受けて青く輝く様子。 / Credit:NASA.UChicago
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生命の源は「鉄」だったかもしれない? “酸素の発生源は錆びた鉄だった”とする新説

2021.01.27 Wednesday

2020.10.28 Wednesday

UChicago https://news.uchicago.edu/story/uchicago-scientists-reveal-new-clues-how-earth-got-its-oxygen

現在の地球は酸素を多く含んだ大気に包まれています。

しかし、24億年以上昔、地球上の大気にはほとんど酸素が存在していませんでした。酸素はいつ、どうやって地球の大気中へ拡散していったのでしょう?

10月23日の科学誌『Science』で発表された新しい研究では、シカゴ大学の研究者らによって、地球大気の酸素上昇に海洋鉄が重要な役割を果たしたと明らかにされています。

古い岩石の分析から、地球の大酸化イベントのタイムラインが明らかになりつつあります。

 

地球の大酸化イベント

初期地球の海洋には大量の鉄があった。
初期地球の海洋には大量の鉄があった。 / Credit:pixabay

酸素は生物の繁栄になくてはならないものです。しかし、太古の地球上には酸素を含んだ大気はありませんでした。それがあるとき急激に酸素濃度を急上昇させるのです。

地質を調査していくと、それは約24億年前に起こっていました。このポイントを地球の大酸化イベントと呼びます。

ただ具体的にいつ、どうやって地球に酸素が溢れ出したのか、正確なところは今なお分かっていません。

そのため、多くの科学者が古代の岩石を丁寧に分析していき、この時代に一体何が起こったのかを分析する研究を続けています。

最近の研究から明らかになっている興味深い点は、大酸化イベントのもっと前から、地球が大気変化の準備を進めていたような兆しが確認されるということです。

太古の地球の海には大量の鉄がありました。よく知られているように鉄は濡れると錆びます。錆とは正確には酸化鉄のことであり、鉄が酸素と結びついて生成されます。

このため、理論的には大気を形成するために必要な酸素は、海洋鉄(海水中の鉄)が閉じ込めてしまっていたはずなのです。

では、その酸素はどうやって大気中に解き放たれたのでしょうか?

今回の研究者たちは、それを説明する方法を試してみようと考えました。

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