400年以上前に見つかったミイラ
400年以上前に見つかったミイラ / Credit: PLOS One
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400年前に発見されていたミイラの中身がやっと解明される! (2/2)

2021.01.27 Wednesday

2020.11.12 Thursday

前ページ1615年にイタリア人作曲家が持ち帰った

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3体のミイラの中身は?

CTスキャンにより、ミイラの中身の秘密が明らかにされています。

まず、男性のミイラは推定25〜30歳で、身長は164センチ、2本の永久歯といくつかの虫歯が発見されました。脳はなかったのですが、一般に脳を取りのぞく際にできる鼻元の傷痕が見られていません。

女性は推定30〜40歳で、身長は151センチ、左膝の関節炎が進行していました。こちらも脳は保存されていません。

また、男性のミイラは、誰かが一度包みを開いたらしく、一部の骨が折れたり乱れていました。

男性の骨が乱れていた
男性の骨が乱れていた / Credit: PLOS One
女性のミイラ、首元にビーズ状のネックレスが見られる
女性のミイラ、首元にビーズ状のネックレスが見られる / Credit: PLOS One

3体目のミイラは、推定17〜19歳の少女のもので、身長は156センチ、頭部に髪どめが見つかっています。

少女には脳の一部が残っており、縮小しているものの、大脳と脳幹が特定できました。内臓の一部も確認されています。

脊椎には、40代以上の人に多く見られる脊椎血管腫が発見されました。

少女のミイラの覆い
少女のミイラの覆い / Credit: PLOS One
同様に立体的な装飾がほどこされている
同様に立体的な装飾がほどこされている / Credit: PLOS One

また、3体のミイラすべてにコインが見つかっており、これは「死者が三途の川をわたる際に渡し守のカロンに払うもの」という意味合いがあります。

研究主任のステファニー・ゼッシュ氏は「いずれの生存年代もBC30〜AD395年の間のどこかであり、豪華に装飾された埋葬布から、社会的に身分の高い人物だったでしょう」と述べています。

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