1615年にイタリア人作曲家が持ち帰った
サッカラで見つかった2体のミイラは1615年、イタリア人作曲家のピエトロ・デラ・ヴァレ(1586〜1652)によりローマに持ち帰られました。
ヴァレは、世界各地の聖地を巡礼する旅の最後にエジプトを訪問し、そこで2体のミイラに出会ったといいます。
それらは、石棺に納められた一般的なミイラと違い、木の板の上に安置され、装飾をほどこした織物で包まれていました。
そのため、「ヨーロッパに紹介された最初の肖像ミイラ」となっています。
![装飾の一部が立体的になっている](https://nazology.net/wp-content/uploads/2020/11/journal.pone_.0240900.g006-900x571.jpg)
2体のミイラはその後、複数人の所有者の手に渡り、最終的にドイツのドレスデン州立美術館に収蔵されました。80年代に一度、X線写真が撮影されましたが、詳しいことはわかっていません。
ただ肖像画が示すように、片方は男性、もう片方は女性の遺体が保存されていました。
![画像](https://nazology.net/wp-content/uploads/2020/11/journal.pone_.0240900.g007-900x338.jpg)