免疫系には季節のリズムがあるかもしれない。
免疫系には季節のリズムがあるかもしれない。 / Credit:depositphotos
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「冬に病気になりやすい理由」が示される。 ヒトの免疫系に季節のリズムがあったから?

2021.01.27 Wednesday

2020.11.15 Sunday

The Guardian https://www.theguardian.com/science/2020/nov/12/seasonal-rhythms-within-immune-systems-may-explain-infection-rates-study

冬になるとインフルエンザを始めとした病気の感染率が高まります。

現在問題になっているCovid-19も、冬の到来を機に再び感染者数が増加。これは単純に冬はウイルスの活動しやすい環境だからだと理解されていますが、他にも要因のある可能性が出てきました。

10月27日に医学系のプレプリントサーバー「medrxiv」に発表された新しい研究は、時間帯や季節に応じて白血球の変動が確認でき、免疫機能に時間対応した強弱が生じている可能性を示唆しています

研究はまだ正式な審査を通過していませんが、インフルエンザなどが冬に流行する一方、多発性硬化症などの一部の病気は夏に悪化する理由を説明できる可能性があります。

免疫システム内の時計

免疫系は体内時計に影響されているかもしれない。
免疫系は体内時計に影響されているかもしれない。 / Credit:pixabay

新しい研究では、免疫システムの中には時計やカレンダーのような機能があり、特定の時間帯や季節に感染や怪我をしやすくなる可能性があると示唆されています。

これは、これまで確認されていない事実です。

今回の研究を主導したアイルランド王立外科医学院のキャシー・ワイズ博士によると「人々が冬に特定の病気にかかりやすいことは何世紀にも渡って明らかな事実ですが、それが私たちの体内の機能とどのように関連しているかは理解されていません」と述べています。

研究では、UKバイオバンクで集められた32万9261人分の血液サンプルのデータが利用されました

UKバイオバンクは、10年以上に渡って英国人50万人の健康状態を追跡している研究で、今回のサンプルもいつ収集されたかという細かな情報も付随していました。

この大規模なデータから、研究チームは血液中の白血球数と炎症マーカーに、明らかな変動があることを発見しました

そしてそれは、免疫機能が時間帯や季節によって、強まったり弱まったりしている可能性を示していたのです。

このことからワイズ博士は「免疫系の内部に、時計やカレンダーが存在する可能性が強く支持される」と述べています。

次ページ環境やライフスタイルには影響されない免疫系の変化

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