量子力学で描いた世界最小のクリスマスツリー
量子力学で描いた世界最小のクリスマスツリー / credit: デルフト大学
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量子力学で彫刻された「世界最小のクリスマスツリー」

2020.12.23 Wednesday
phys https://phys.org/news/2020-12-physics-student-world-smallest-christmas.html

クリスマスがやってくると、大きさを競い合うように各地にツリーが建てられ人々を楽しませてくれます。

世界最大のクリスマスツリーは今年もスリランカに作られた71mのものになりそうですが、世界最小のランキングには大きな変動がありました。

デルフト工科大学の研究者によって、高さ4ナノメートルのクリスマスツリーが作られたからです。

4ナノメートルといえば、私たちの遺伝子を記録するDNA鎖の幅(2ナノメートル)2本分にすぎません。

いったいどうやって世界最小のクリスマスツリーは作られたのでしょうか?

世界最小のクリスマスツリーは原子の彫刻品

顕微鏡の鋭い先端部が近づくとトンネル効果で電子が流れる
顕微鏡の鋭い先端部が近づくとトンネル効果で電子が流れる / Credit:HIYSCHI

今回新たに記録を更新した世界最小のクリスマスツリーは、原子単位の彫刻によって作られました。

用いられたのは、量子的なトンネル効果を利用する走査型トンネル電子顕微鏡です。

この特殊な電子顕微鏡は、個々の原子の動きを調べられるほかに、彫刻刀のナイフとしても使用可能なのです。

電子顕微鏡の針が限界まで接近することで、電子が確率的に針と材料の間を飛び越えて(トンネル効果)電流が生じ、規則正しい結晶構造をとっている原子の位置を乱すことが可能になります。

結果、結晶の上に51個の原子からなる、世界最小のクリスマスツリーを描き出すことに成功しました。

今回はツリーを描いただけですが、原子単位の操作技術は今後、ナノテクノロジーの主流な分野の1つになっていくでしょう。

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