左がネアンデルタール人型の培養脳で右が現代人型の培養脳
左がネアンデルタール人型の培養脳で右が現代人型の培養脳 / Credit:Science
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ネアンデルタール人の遺伝子を組み込み「人工培養したミニ脳」が作られる 現代人よりシワが多く早熟型だった (2/3)

2021.02.12 Friday
NEANDERTHAL BRAIN ORGANOIDS REVEAL WHAT MAKES US HUMAN https://www.inverse.com/science/neanderthal-brain-organoids-reveal-what-makes-us-human
Reintroduction of the archaic variant of NOVA1 in cortical organoids alters neurodevelopment https://science.sciencemag.org/content/371/6530/eaax2537

ネアンデルタール人化した培養脳は小さくなってシワが増えた

左のネアンデルタール人型の培養脳は小さくシワが多い
左のネアンデルタール人型の培養脳は小さくシワが多い / Credit:Science

結果は肉眼でも確認できるほど、極めて明白な違いとなってあらわれました。

上の図のように、現代人のオルガノイドは滑らかな表面を持つ反面、ネアンデルタール人遺伝子を組み込んだ脳オルガノイドは、ゴツゴツとしたシワを多く含む表面になった一方で、全体的な直径は、より小さくなりました。

研究者たちが働いている遺伝子を比較した結果、なんと277種類もの遺伝子の発現パターンが変化していました。

またネアンデルタール人化した脳オルガノイドでは脳細胞の増殖パターンや、細胞間をつなぐ接続部(シナプス)に関与するタンパク質にも違いがありました。

ネアンデルタール人型の脳オルガノイドは現代人型に比べて早い段階で細胞増殖や電気的活動が活発化していたのです。

この結果は、ネアンデルタール人の赤ちゃんは、人類の赤ちゃんよりも早熟であったことを示唆します。

同じような早熟さはチンパンジーなどでもみられます。

チンパンジーの赤ちゃんは同時期の人間の赤ちゃんにくらべてはるかに早熟であり、運動能力や知能が上回っているのです。

一方、人類の赤ちゃんはずっと未熟なままですが、より長い期間、知能の発達が続き言語能力の獲得につながります。

次ページより完璧なネアンデルタール人の培養脳を目指す

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