Facebookが開発した新しいHMIは、リストバンドで手首の神経を読み取りARを操作する。
Facebookが開発した新しいHMIは、リストバンドで手首の神経を読み取りARを操作する。 / Credit:Facebook Reality Labs
technology

FacebookがフリーハンドでARを操作する「神経入力」リストバンドを開発! 動画も公開中

2021.03.19 Friday
Inside Facebook Reality Labs: Wrist-based interaction for the next computing platform(Facebook Reality Labs) https://tech.fb.com/inside-facebook-reality-labs-wrist-based-interaction-for-the-next-computing-platform/

スマートフォンの次に世界を大きく変えるのは、私たちが普段見ている現実の世界に情報を表示するAR(拡張現実)技術だと考えられます。

しかし見えるけど触れないARは、どうやって操作すればいいのでしょう?

まさか、ARを利用するために1日中コントローラーを握りしめて生活するわけにはいきません。

そこでFacebookが所有するAR/VR研究開発組織「Facebook Reality Labs(FRL)」は、この課題に対して手首から神経を読み取ることで、人間の意思通りにARを操作するリストバンド型の入力技術(HMI)を発表しています。

これは日常の生活を妨げることなく、自然な動作の延長でARを操作できる新時代の入力技術です。

世界を変えるHCI

HCI(ヒューマンコンピュータインタラクション)とは、その名の通り人と機械が相互にやり取りを行うための技術を指します。つまりは入力機器に関する技術です。

私たちの暮らす現実世界と、コンピュータなど機械が映し出す世界は直接つながってはいません。

そのため、お互いの世界を通信するための道具が必要になってきます。

これはときに、世界を大きく変革させる重要な技術となります。

もっとも初期のHCIは、キーボードです。

最初に登場した一般的なコンピュータは、キーボードを介してコマンド入力で命令を伝えていました。

しかし、文字を介した操作は非常に煩雑で、直感に反したものであり、一般の人にとってはかなり使いづらいものでした。

そんなコンピューター操作の問題を一変させたのが、1960年代にダグラス・エンゲルバードによって発明されたマウスです。

1968年、ダグラス・エンゲルバードによるマウスのデモ。
1968年、ダグラス・エンゲルバードによるマウスのデモ。 / Credit:SRI International

マウスが登場したことで、私たちは文字を使って機械に命令を入力するという方法から解放され、GUI(グラフィカルユーザーインターフェース)という直感的にコンピューターを操作する方法を手にしました。

GUIというのは現在も私たちが当たり前に使っている、WindowsやMacなどのOSが採用しているシステムです。

ファイルに見立てたアイコンをドラッグ・アンド・ドロップして、ファイルのコピーや保存場所の移動をさせたりできるのはGUIのおかげです。

さらに現在は、画面を直接タッチして操作するタッチパネルも主流になっています。

マウスがなければWindowsはなかったでしょうし、タッチパネルがなければスマートフォンは実現しなかったと考えれば、時代を変革させるのはHCIだというのも納得でしょう。

スマートフォンを普及させた重要なHMI。タッチパネル。
スマートフォンを普及させた重要なHMI。タッチパネル。 / Credit:canva

しかし、マウスはパソコンの置かれた決まった場所で使うことが前提であり、タッチパネルはモニターという触れる対象のあることが前提です。

今後主流になってくるだろうと予想されているARは、普段生活する私たちの視界の中に情報を表示するため、これまで活躍してきたHCIは役に立ちそうにありません

先に普及しているVRの入力方法が応用できそうな気もしますが、VRも決まった場所で操作することが前提です。

基本的には動作をカメラに映したり、コントローラーを握りしめて操作を行うので、日常生活の中で動き回りながら利用することになるARの世界では、現実的な入力方法と言えないのです。

VRのようなコントローラーを握りしめて行う操作は、ARの操作方法として現実的とは言えない。
VRのようなコントローラーを握りしめて行う操作は、ARの操作方法として現実的とは言えない。 / Credit:canva

これからの時代には、また新しい画期的なHCIの発明が必要なのです。

そこでOculusなどVR機器でも有名な、FacebookのVR/ARの研究開発組織FRLは、ARの利用を意識した新しいHCIを発表しました。

次ページ筋電図を利用した神経インターフェース

<

1

2

3

>

テクノロジーtechnology

もっと見る

Special

注目pick up !!