2021.04.11 Sunday
ダイヤモンドは最も硬い物質の１つとして知られています。
最近、アメリカ・ワシントン州立大学衝撃物理研究所に所属するYogendra Gupta氏ら研究チームは、人工の六方晶ダイヤモンドを作成を報告しました。
この報告では、音波を使って人工ダイヤモンドの剛性を計測。天然のダイヤモンドよりも高い剛性が認められました。
研究の詳細は、3月8日付けの科学誌『Physical Review B』に掲載されています。
目次
これまで科学者たちは天然のダイヤモンドよりも硬い素材を探し求めてきました。
そしてその可能性を秘めた物質が見つかりました。それが「六方晶ダイヤモンド」と呼ばれるものです。
通常、天然ダイヤモンドの結晶構造は、炭素原子が立方体のように配置された立方晶系です。
ところが六方晶ダイヤモンドは六角柱のような構造をもっており、大きな熱と圧力の結果、生成されます。
自然界では、隕石が地球に衝突した際に作られることがあり、隕石の衝突地点で発見されます。
また研究室で人工の六方晶ダイヤモンドを作成することも可能です。
しかし、これらはどれも小さすぎたり一瞬で崩れたりするため、正確な硬さを測定できません。
理論上では六方晶ダイヤモンドが天然ダイヤモンドよりも硬いはずなのに、だれもその硬さを確かめることができていなかったのです。
そんな中、新しい研究では、人工ダイヤモンドを作成し、その剛性を測ることに成功しました。
カテゴリー覧
人気記事ランキング
Amazonお買い得品ランキング
化学のニュースchemistry news
もっと見る
「自白剤」とは現実にはどんな薬なのか？実は当てにならない自白剤の真実
意外と奥が深かった自由研究！ミョウバン結晶はなぜ正八面体？
炎症の抑制や抗がん活性！科学が注目する「アズレン」の魅力！
赤ちゃんは甘くて「いい匂い」なのに なぜ大人になると臭くなるのか？
本物以上の強度で木材を印刷する3Dプリント技術が登場！
役立つ科学情報
ヒグマは北海道にしかいない。 北海道と本州では生息する動物がちがう理由を知っていますか？
古代の巨大ザメ「メガロドン」は頭部だけで車の大きさ!?｜ヘンテコ生き物図鑑
注目の科学ニュースpick up !!
単一原子が「量子的な波」に変化する様子を視覚的に捉えることに成功！
蛾は以前のように「光に引き寄せられないよう進化している」【ハーバード大学】
クマムシが「人間の致死量の1000倍の放射線」に耐えられる理由が判明！
