人工ダイヤモンドの剛性測定に成功
人工ダイヤモンドの剛性測定に成功 / Credit:Depositphotos
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天然ダイヤモンドより硬い人工ダイヤモンドがあった! (2/2)

2021.04.11 Sunday

Artificial Hexagonal Diamonds Stiffer Than Natural Cubic Diamonds, Potential Material for Industrial and Scientific Applications https://www.sciencetimes.com/articles/30431/20210331/artificial-hexagonal-diamonds-found-stiffer-natural-cubic.htm
Elastic moduli of hexagonal diamond and cubic diamond formed under shock compression https://journals.aps.org/prb/abstract/10.1103/PhysRevB.103.L100101

音波を使って六方晶ダイヤモンドの剛性を計測

音波が進む速度でダイヤモンドの剛性を測定
音波が進む速度でダイヤモンドの剛性を測定 / Credit:Depositphotos

最初に研究チームは、圧縮ガスと火薬を使って、1円玉ほどのグラファイトディスクを透明な素材に時速2万4000kmで飛ばしました。

この時に発生する衝撃波により、グラファイトは六方晶ダイヤモンドへと急速に変化。

この瞬間、研究チームは小さな音波を六方晶ダイヤモンドに向けて照射し、その中を通過する音波をレーザーで追跡しました。

その結果、六方晶ダイヤモンド内を通過する音波は、立方晶ダイヤモンド内を通過する音波よりも速く進むと判明。

音波は物質の剛性が高ければ高いほど、その中を速く進む性質をもっています。

そのため今回の結果から、研究室で人工的に作成した六方晶ダイヤモンドは、通常の天然ダイヤモンドよりも高い剛性を持っていると言えます。

六方晶ダイヤモンドの結晶構造
六方晶ダイヤモンドの結晶構造 / Credit:Mgiganteus1 / Wikipedia

ちなみに、この実験のプロセスは数十億分の一秒、つまりナノ秒単位で行われました。

研究者たちは、ダイヤモンドが衝撃で崩壊する前の一瞬で、剛性測定に成功したのです。

今回の研究では、短命な六方晶ダイヤモンドを引っ掻いて、硬度(傷つきにくさ)を測定することはできませんでした。

ただし研究チームによると、一般的に剛性(圧力に抵抗する力・変形しにくさ)が高い素材は硬度も高く、ダイヤモンドの剛性測定から、硬度も推測できるとのこと。

つまり、人工の六方晶ダイヤモンドが、一般的な天然ダイヤモンドよりも硬いと判明したことになります。

今後、科学の進歩により六方晶ダイヤモンドを回収できるようになれば、それは現在のダイヤモンド以上の機械加工手段となるでしょう。

「六方晶ダイヤモンド」の剛性が確認された今、多くの科学者がその生産により大きな力を傾けるはずです。

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