地球最初の大気は、金星と非常に類似していた
地球最初の大気は、金星と非常に類似していた / Credit: Tobias Stierli/NCCR PlanetS
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地球の「原始大気」が最古の岩から明らかに、生命がうまれにくい環境だった?!

2021.05.02 Sunday

Unlocking the secrets of Earth’s early atmosphere(Argonne National Laboratory) https://www.anl.gov/article/unlocking-the-secrets-of-earths-early-atmosphere
Redox state of Earth’s magma ocean and its Venus-like early atmosphere https://advances.sciencemag.org/content/6/48/eabd1387

はるか昔、初期の地球は巨大な溶岩の塊でした。

この惑星を覆うマグマの海がやがて冷えながら、窒素や水素、炭素、酸素などのガスを放出することで、地球に初期の大気が生まれました。

しかし、一番最初の地球の大気がどのようなものだったのかは、これまであまりよくわかっていませんでした。

科学雑誌『ScienceAdvances』で発表された新しい研究は、地球初期の大気組成を調査することに成功し、今日の金星と類似していたと報告しています。

これは、生命誕生に関する理論の予想に対抗する結果で、科学者たちを困惑させています。

古代の大気を知る方法

初期の地球はマグマの海で、それが個体化していった。そこには初期大気の組成も記録された。
初期の地球はマグマの海で、それが個体化していった。そこには初期大気の組成も記録された。 / Credit:IPGP

最初に地球で形成された大気は、どのような組成をしていたのでしょうか?

古代の地球の大気を測定する、というのは雲をつかむような話で、これまで人類はその方法を持っていませんでした。

しかし、手がかりがあります。それは非常に古い初期地球のマグマから作られた岩です。

スイスの連邦研究能力センター(NCCR)の上級研究員パオロ・ソッシ(Paolo Sossi)氏は、次のように説明しています。

「45億年前、現在は地球の地殻の下にある溶けた岩(マグマ)は、常に上層の大気とガスを交換し互いに影響しあっていました。ですから、一方を調べることで他方について学ぶことができるのです」

マグマが冷えて岩に変わると、当時の大気の記録がそこに閉じ込められます。

研究チームは、もっとも古い溶岩のサンプルを入手していました。

つまり、これを調べれば地球初期の大気組成を知ることができるのです。

しかし、問題がありました。

それは、どのような大気組成だと、冷えた溶岩にどんな痕跡を残すのか? という知識が研究者たちにはまだなかったのです。

次ページ大気組成を記録する溶岩の実験

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