なぜ人間は99%空洞なのに壁を通り抜けられないの?

science_technology 2018/05/06

SFの世界では、当たり前のように壁を通り抜けることができます。皆さんも小さい頃、壁を通り抜けようとして家の壁に思いっきり突進したことはないでしょうか?

もちろん壁を通り抜けることはできません。では、なぜ壁を通り抜けることができないのでしょうか?この純粋な疑問について、Youtubeチャンネル“Life Noggin”が解説しています。

この世の全てのものは、原子からできています。しかし、その原子の中身の99%は空洞です。

これは人にも当てはまるので、壁を通り抜けるということも可能のように思えます。

しかし残念なことに、壁を通り抜けることはできません。

原子は電子と原子核から構成されています。原子核には陽子と中性子があります。

原子は非常に小さいので、メロンを原子に見立てて考えてみましょう。

メロンサイズにすることで、電子や原子核は目に見えるようになりますが、それでも非常に小さいです。そして、その中には多くの空の空間があります。

一般的に、電子は原子核の周りを衛星のように周回しているように表現されます。しかし実際には、電子は雲のようにぼんやりと存在しているのです。

これはちょうど扇風機の羽のようなもの。

扇風機は羽がついていますが、羽と羽の間には隙間のような空っぽの空間があります。そして、扇風機が動き出すと羽は残像により空間全体に覆っているように見えます。電子もこれと同じ状態で存在しています。

また、あなたがもし動いてる扇風機の中に手を入れようとすれば、当然羽と手は全く同じ場所に位置できないのでぶつかります。

どこであっても2つのものは同じ場所に一度に存在しえません。これは、電子にも当てはまります。

これは、パウリの排他原理と呼ばれます。

基本的にはこの原理によって、壁を通り抜けられないことになります。

実は面白いことに、壁を通り抜ける以前に、理論上人はものに触れることすらできないのです。厳密にいえば、あなたはこれまで、ものに触れたことは一度としてありません。

実に不思議ですが、その原理は意外と単純。磁石の同極同士、つまりマイナス極とマイナス極をくっつけるときに反発する原理と同じです。

この見えない磁力が私たちの手と物質の間に発生して、あとわずかのところで触れることができないのです。

これは、宇宙にある全てのものに当てはまります。

壁を通り抜けるのは夢のまた夢…。しかし、科学的なブレイクスルーが起これば、通り抜けることも可能です。

電子はフェルミ粒子という、パウリの排他原理に従っている2種類ある素粒子のうちの1つです。そして、もう1つの素粒子はボース粒子といい、これはパウリの排他原理に従いません。

なので、もしフェルミ粒子がボース粒子のように振る舞うようになってしまったら、宇宙は全く別のものになってしまいます。

これは空想に過ぎませんが、壁を通り抜けるのは全く可能性がないというわけではありません。

トンネル効果という、粒子がポテンシャル障壁をすり抜ける量子力学的現象を用いれば、壁を通り抜けることも夢ではありません。

実際にトンネル効果を用いたものはあります。走査型トンネル顕微鏡という、原子レベルで物質の表面構造を観察できるものがあります。

この場合、もしトンネル効果を用いて壁を通り抜けたいと考えるなら、あなたは単一の粒子になる必要があります。

残念ながら、あなたが単一粒子になれる可能性はないに等しいでしょう。

以上のことから、人間は壁を通り抜けることができないのです。

 

via: YouTube / translated & text by ヨッシー

 

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