態度が急変、その原因は「環境問題」?
テスラ社は今年2月、ビットコインに約15億ドルの投資をし、翌月には、同社EVの支払い手段としてビットコインを受け入れる旨を公表していました。
4月の決算報告では、CFO(最高財務責任者)のザック・カークホーン氏が「ビットコインへの投資で約1億100万ドルの利益を生み、第1四半期の収益にポジティブな結果を与えた」と発表しています。
また、同氏は数週間前に「ビットコイン市場は乱高下があり、リスクを伴うものの、中央銀行より高い投資リターンが得られる」と表明したばかり。
しかし、同社のビットコインへの姿勢は、マスク氏の5月13日のツイートで急転しました。
Tesla & Bitcoin pic.twitter.com/YSswJmVZhP
— Elon Musk (@elonmusk) May 12, 2021
内容は以下の通り。
「テスラはビットコインによる自動車の購入受付を一時停止した。
私たちは、ビットコインのマイニングおよび取引における化石燃料、とくに石炭の急激な増加を懸念している。石炭は燃料の中で最悪の排出元である。
暗号資産は多くのレベルで良いアイデアであり、その将来性も信じているが、同時に環境へ多大なコストを課すものとなり得る。
テスラは一切のビットコインの取引を停止するが、マイニングおよび取引がより持続可能なエネルギーに変われば、再びビットコインを使用するつもりである。
また、取引にかかるエネルギー量がビットコインの1%以下であるような他の暗号資産にも注目している。」
確かに、ビットコインのマイニング市場は、膨大な数の高性能コンピュータを総動員しており、その動力源の大半が化石燃料となっています。
これにはテスラ投資家の一部からも批判が出ていたとのこと。
しかしながら、上のツイート直後にビットコインの価格が急落するほど、イーロン・マスク氏の影響力が大きくなっていることに驚くばかりです。
今後も「テクノキング」の発言から目が離せません。