近隣銀河NGC 1300、NGC 1087、NGC 3627(上、左から右)、NGC 4254、NGC 4303(下、左から右)の観測画像
近隣銀河NGC 1300、NGC 1087、NGC 3627(上、左から右)、NGC 4254、NGC 4303(下、左から右)の観測画像 / Credit:ESO/PHANGS
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「花火のような銀河の写真」が公開される (2/2)

2021.07.25 Sunday

前ページただ綺麗なだけじゃない銀河画像

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星の生まれている場所がわかる

星は生まれたてのものと、そうでないものでは放つスペクトルが異なってきます。

今回撮影を行ったMUSEは、視野内のすべての場所のスペクトルをスキャンすることができ、非常に豊富なデータを提供できます

主にMUSEが新しい星に照らされて加熱されたガスを映し出し、もう一つ別の望遠鏡ALMAが今年撮影した同じ銀河の冷たいガス雲を撮影しています。

今回の画像はこれらを合成して、星が活発に生まれる銀河の領域を示しているのです。

これは私たちにとっては見慣れたハッブル宇宙望遠鏡の撮影画像と重ねて見比べることで、どのような違いが映されているか明確に示すことができます。

ハッブルの撮影画像から徐々にMUSEとALMAの撮影画像へ変化させた動画
ハッブルの撮影画像から徐々にMUSEとALMAの撮影画像へ変化させた動画 / Credit:ESO,Cosmic fireworks reveal newborn stars (ESOcast Light 239)

さきほど説明したように金色に輝く領域が、銀河で活発に星の生まれる領域を示しています。

こうしてみると、これまでの銀河の画像だけでは判らなかった、新しく星の生まれやすい領域とそうでない領域がはっきりと区別して観察することができます。

地球から約3,100光年の銀河NGC 3627
地球から約3,100光年の銀河NGC 3627 / Credit:ESO/ALMA (ESO/NAOJ/NRAO)/PHANGS

知識のない私たちから見ると、宇宙の花火みたいな画像ですが、これは今後天文学者たちが星形成の謎を調べるための重要な手がかりとなります。

何が星の形成を促し、何が星の形成を邪魔するのか、それは今後の分析から明らかにされていく課題です。

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