黒板を引っかく音が不快なのはなぜか?
黒板を引っかく音が不快なのはなぜか? / Credit:pixabay
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「黒板を引っかく音」がゾッとするほど不快な理由

2021.08.08 Sunday

Why Do Certain Sounds Make Our Skin Crawl? https://www.scienceabc.com/eyeopeners/why-do-certain-sounds-make-our-skin-crawl.html

黒板に爪を立てて引っかく音は、多くの人をゾッとさせます。

思わず耳を塞ぎ、すぐにその音を止めるか、その場から逃げ去りたくなるはずです。

ではなぜ、黒板を引っかく音はこれほどまでに不快なのでしょうか?

インド・ソフィア女子大学(Sophia College for Women)に所属する神経科学者シュレヤシ・チャテジー氏がその理由を生物学的に解説しています。

黒板を引っかく音は「感情の中枢」を活性化させる

2012年に行われた調査では、人々に「嫌な音」のランク付けをしてもらいました。

その結果、「ガラスにナイフ・フォークを当てる音」「黒板を釘で引っかく音」「悲鳴」が上位にランクインしました。

これらの音の共通点は「音程」にあります。

人間が聞くことのできる音の周波数は20~2万Hzであり、上記の音はどれも2000~5000Hzの間にあるのです。

そして私たちの耳は、この範囲の音に最も敏感に反応するようです。

扁桃体
扁桃体 / Credit:Life Science Databases(Wikipedia)_扁桃体

またこの研究の参加者たちは、これら嫌な音を聞きながら、fMRI活動をリアルタイムで測定しました。

その結果、黒板を引っかく音やガラスを削る音が、視覚野扁桃体(へんとうたい)という2つの脳領域の活動を高めると判明。

扁桃体は、脳の「感情の中枢」と呼ばれており、特に不安や恐怖を感じたときに活動することで知られています。

例えば、私たちが部屋の中で大きなクモを発見すると、すぐさま部屋から飛び出すことでしょう。

このとき扁桃体が盛んに活動しており、私たちが生き延びるために必要な闘争・逃走反応を引き起こしているのです。

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