都会では「地下の温暖化」が起きていると判明!建物が不安定になる危険も?
都会では「地下の温暖化」が起きていると判明!建物が不安定になる危険も? / Credit: canva
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都会では「地下の温暖化」が起きていると判明!建物が不安定になる危険も?

2023.07.13 Thursday

都市部で通勤している人なら、地下鉄構内のうだるような暑さに辟易としているかもしれません。

実際、温暖化しているのは地上ばかりではないようです。

このほど、米ノースウェスタン大学(Northwestern University)の研究で、都市部のインフラが排出する熱が地中に拡散し、地下の温度を上昇させていることが明らかになりました。

さらに地下温度の上昇で地形が変化することで、建物や交通システム、橋などの耐久性に影響を及ぼす可能性もあるという。

同じ現象は世界中の大都市で起こっているとみられ、地中からジワジワと建物を蝕んでいるかもしれません。

研究の詳細は、2023年7月11日付で科学雑誌『Communications Engineering』に掲載されています。

‘Underground Climate Change’ Threatens to Destabilize Buildings https://www.sciencealert.com/underground-climate-change-threatens-to-destabilize-buildings The ground is deforming, and buildings aren’t ready https://news.northwestern.edu/stories/2023/07/the-ground-is-deforming-and-buildings-arent-ready/ Underground line to heat up north London homes https://www.bbc.com/news/uk-england-london-49482840
The silent impact of underground climate change on civil infrastructure https://www.nature.com/articles/s44172-023-00092-1

なぜ大都市では地下温度が上昇しやすい?

なぜ大都市では地下温度が上昇しやすい?
なぜ大都市では地下温度が上昇しやすい? / Credit: canva

専門家らは数十年前から、都市部の地下で温暖化が起き始めていることに気づいていました。

彼らが「地下の気候変動(Underground Climate Change)」と呼ぶこの現象は主に、ロンドンやニューヨークの他、アムステルダム、イスタンブール、南京、ベルリンなどの大都市で記録されています。

地下の温度が上昇すると、地下水の汚染や熱中症の増加が起こることが懸念されています。

また、土壌が乾燥して収縮を起こすため、地盤が変形したり沈下する恐れもあります。この影響は特にたくさんのインフラが集まる大都市ほど、高いリスクに繋がると予想されます。

というのも地下を温める熱は、地上のビル群や駐車場、地下鉄、都市部を縦横に走る電線、地中のパイプラインなどによって放出されるからです。

しかし、都市部の地下温度上昇と地形変化の関連性については、まだあまり理解されていません。

そこで今回の研究チームは、地下の温度上昇と地盤の変形の関連を調査し、都市の地下ヒートアイランドが土木構造物やインフラストラクチャー(建物の基礎、土留構造物、その他の地下構造物や設備など)の性能に及ぼす、潜在的な危険性について調査を行ったのです。

次ページ地下の温度上昇は都市にどんな影響をもたらすのか?

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