「緊急避妊薬」の薬局での販売が試験的に開始!その仕組みや副作用とは?
「緊急避妊薬」の薬局での販売が試験的に開始!その仕組みや副作用とは? / Credit: canva
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「緊急避妊薬」の薬局での販売が試験的に開始!薬の仕組みと副作用、取り組みへ懸念とは? (2/2)

2023.11.28 Tuesday

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今回の取り組みの懸念すべき点とは?

日本ではこれまで、緊急避妊薬が医師の処方箋なしで手軽に入手できるようになると、避妊をせずに性行為する人が増えたり、誤った性認識が広がるのではないかと、反対意見が多くを占めていました。

そのため、緊急避妊薬の薬局での市販化がたびたび見送られてきています。

それでも緊急避妊薬は服用が早いほど効果も高く、望まない妊娠を避けたい女性にとって急を要する問題です。

こうした背景を受けて、今回の取り組みにはいくつかのルールが設けられました。

1つは緊急避妊薬を購入できるのは調査研究の参加に同意した16歳以上の女性であることです。

また16〜18歳の未成年については保護者の同意がなければなりません。

もう1つは販売価格が7000〜9000円とかなり高価なこと。

それから、この取り組みに参加する薬局がわずか145軒であり、さらに購入者は薬剤師の目の前で薬を飲まなければなりません。

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Credit: canva

こうした点を受け、『緊急避妊薬を薬局でプロジェクト』の共同代表を務める福田和子氏は「多感な年齢の子供たちでは親に相談しづらく、また値段も高すぎて購入が難しいのではないか」と指摘します。

加えて「参加する薬局の数が少なすぎるため、本当に困っている人に緊急避妊薬が届かない可能性が高い」と続けます。

海外に目を向けると、医師の処方箋なしで緊急避妊薬を入手できる国は90カ国以上あり、中には親の同意がいらなかったり、学校などで無料配布している国もあります。

それから価格も安く、ドイツでは約2200円、アメリカでは約4200〜5300円、イギリスやフランスでは約900円で入手できます。

これらを踏まえ、福田氏は「本当に必要な人が確実に入手できることに貢献するような承認をしてほしい」と話しました。

一方、街の声としては「副作用の問題など、もし自分の子供が飲んだらと思うと不安」とか「薬が手軽に入手できることで性行為を安易に考える人が増えるのではないか」といった意見が見られます。

確かに十分な知識を身に着けず、緊急避妊薬を性行為のたびに乱用する人が現れる危険はあるでしょう。

緊急避妊薬はあくまで緊急で使用するための薬であり、通常のピルに比べるとホルモン量が多く、乱用すればホルモンバランスを崩す恐れが高くなります。

さらに長期的に服用した場合の危険性について、この薬はまだ十分に理解されていないため、乱用する人が出た場合のリスクがまだよくわかりません。

また特に問題となるのが、緊急避妊薬は性感染症に対して無力であるということです。

これまでコンドームを利用していた人たちが、緊急避妊薬があるからといってこちらの利用を優先するようになると性感染症の拡大に繋がる恐れがあります。

今後、緊急避妊薬が全国の薬局で手軽に買えるようになるのかどうか、今回の取り組みの結果に注目が集まります。

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