カプセルタイプの内視鏡検査
カプセルタイプの内視鏡検査 / Credit:Torrey Smith(YouTube)_Endiatx 1 Min Trailer(2022)
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胃カメラから解放される!「カプセル型内視鏡」で検査が簡単に

2024.07.01 Monday

鼻からチューブを通して、胃の内部を観察する胃カメラや、肛門から挿入する大腸内視鏡検査は、できれば私たちが行いたくない検査の1つでしょう。

ただこれらの検査は、早期に発見できる健康問題が多いため、気が乗らなくても毎年健康診断で内視鏡検査を実施している人は多いでしょう。

しかしこれらの検査は近い将来、ぐっと楽になるかもしれません。

医療デバイスを開発するアメリカの企業「Endiatx」は、カメラを搭載したカプセル型ロボット「PillBot」の開発したのです。

マルチビタミンのカプセルと同じサイズのこのロボットは、飲み込むだけで胃や腸を撮影し、検査してくれます。

このPillBotは、現在臨床試験の段階に入っており、アメリカ食品医薬品局(FDA)の承認を得ることを目指しています。

Swallowable PillBot begins clinical trials, and microsurgeons on the way https://newatlas.com/health-wellbeing/pillbot-begins-clinical-trials/ PillBot™ https://endiatx.com/

つらい「内視鏡検査」

内視鏡検査はつらい
内視鏡検査はつらい / Credit:Canva

内視鏡検査とは、先端に小型カメラを内蔵した細長い管を口や鼻から挿入し、胃や腸に異常が無いか調べる検査のことです。

そのため「内視鏡検査」と聞くと、多くの人は痛みや不快感を連想します。

内視鏡が喉を通る際に、どうしても咽頭反射(いんとうはんしゃ)が起きるため、何度も「オエッ」と吐きそうになってしまうんじゃないかと怖がっている人は多いでしょう。

しかし実際は、麻酔などを併用するためこれらの検査が考えられているほど辛い検査ということはありません。

とはいえ、なかなか気が乗らないという人も当然多いでしょう。

ただ胃潰瘍や食道炎、胃がんなどの診断を受けるためには、どうしても内視鏡検査は避けて通れません

これらの病気は初期症状が軽いため、内視鏡検査による早期発見と治療がかなり重要なのです。

そのため、誰もがもっと気軽にこれらの検査を実施できるようにすることは医療の世界において非常に重要です。

そこで医療デバイスを開発するアメリカの企業「Endiatx」が開発したのが、カプセルタイプの内視鏡カメラ「PillBot」です。

次ページカプセルを飲み込んで検査する「PillBot」

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