「痛み」を測定できるデバイスが開発中!医者と患者のコミュニケーションの救世主となるか

technology 2019/01/11
Credit: Manuel Balce Ceneta/Associated Press / 痛みの測定中
Point
■「痛み」を客観的に計測できるデバイスが開発されている
■脳に痛みが伝わる際の「瞳の筋肉」を観察することで、異なる刺激による痛みを測定することができる
■ これが完成すれば、患者によって適切な投薬をすることが可能となる

「痛み」の尺度は存在していない

「痛み」を正確に医者などの他者に伝えることは簡単ではありません。「刺す」ような痛みなのか「燃える」ような痛みなのか、または「1~10」で痛みを表現してもらったとしても、主観的な痛みを汲み取ることは難しいでしょう。

そうした「痛みの測量」にチャレンジしている研究者たちがいます。その方法は、特定の刺激に対する「瞳の反応」を観察するといったもの。試験的に瞳の動きを追うデバイスを開発した小児麻酔専門医のジュリア・フィンケル医師は、「痛みを測ることができなければ、治すこともできません」と語ります。

医者はあなたの体温、心拍数、血圧を測りますが、「痛み」に関しては明確な尺度を持っていません。そのため病院では痛みを「1~10のスケール」で尋ねたり、「絵文字」を使って痛みを表現してもらったりしているのです。

こうした方法に問題があることは言うまでもありません。たとえば、患者がそもそも言語的なコミュニケーションをはかれない赤ちゃんの場合にはそうした方法を用いることはできません。また、ある人の「7」は別の人にとっての「4」であるといったことも考えられるのです。

患者への「最適な投薬」が可能に

デバイスの開発を監修するアメリカ国立衛生研究所のデビッド・トーマス氏は、「私たちは患者の声を見逃したくないのです」と語り、これが患者の「ウソ発見器」ではないことを強調しています。

デバイスはスマートフォンに取り付けて使用することが可能であり、患者は当てられた光に対して、まばたきをしないようにするだけです。「痛み」の信号は、瞳の筋肉を変化させる道を通って脳へと伝わります。このデバイスは、その「痛み」の刺激によって異なる筋肉の反応を検知するためのものなのです。

これが本当に正確な痛みの尺度を提供してくれるとすれば、患者に応じた適切な薬の投与が可能となります。まだデバイスは開発段階ですが、完成すれば患者と医者とのコミュニケーションを大きくアップデートしてくれる存在となってくれるでしょう。

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reference: washingtonpost / written by なかしー

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