新生命の誕生
今回の研究は実に18,214個のコドンを編集し再コード化した。そして実際、この編集を行った細胞(大腸菌)は特に生命としての機能を損なうことなく、きちんと編集された遺伝情報を持って成長し増殖した。
もともとDNAに64種ものコドンは必要ないという説があり、同義語は置き換えても正常に機能するのではないかと言われていた。今回の研究はそれを実証した形となる。
DNAコードが根本的に大きく変更された完全合成微生物は、世界初になる。
これはかなりすごいことだ。
細胞のDNAが異なると、ウィルスは拡散することが困難になる。そのためこうした細胞のデザインは事実上のウィルスへの抵抗性に繋がる。
「これほど多くの変更を加えた細胞が、変更後にきちんと成長しているというのは驚くべきことだ。彼らは合成ゲノミクスの分野を新たなレベルに引き上げた」と、インペリアル・カレッジ・ロンドン合成生物学研究所のトム・エリス氏はコメントを述べている。
この研究報告には、海外の科学系掲示板で「猫の女の子を作る偉大な一歩だ!」と、早くも特殊な性癖を持つ人たちが盛り上がっているようだ。
確かにそんなことも近い将来、夢じゃなくなるかもしれない。