握力150キロ、飛行パワーはライフルの銃弾に匹敵
オウギワシは、中央アメリカから南米に伸びる熱帯雨林を生息地としています。
オスよりもメスの方が大きくなるそうですが、基本的に全長は1mを越え、翼幅は2m30cmに達し、体重は4〜8kgもあります。平均寿命は、25〜35年に及ぶそうです。
飛行スピードは最大80km/hまで加速し、その際の鉤爪の衝撃力は1800ジュール。このエネルギーはアサルトライフルから放たれる銃弾に匹敵します。
黒々と伸びる爪はクマのそれよりも長く、握力は150kg近く達するという規格外のパワーの持ち主です。
通常は熱帯雨林の林冠上部で生活し、空中を主戦場とすることもあって基本的に天敵はいません。
彼らは、サルやヤマアラシ、ナマケモノ、鳥、ヘビなど、かなり大きな動物を簡単に仕留めて、食料としてしまいます。
彼らの捕食リストに「人間」が入っていないことが何よりも幸いですね。
ところが近年、森林伐採による環境破壊や密猟の影響でオウギワシは減少の一途を辿っています。2年ごとにしか繁殖活動をしない彼らの生態が、それに拍車をかけているようです。
現在、オウギワシの絶滅を防ぐために、世界各地で保護活動が進められています。
では日本でもオウギワシが見れるのかというと、絶滅危惧種に指定され、保護活動も行われているため、現在は取引も厳しく規制されています。
少し残念ですが、日本にオウギワシがやってくる可能性は非常に低いでしょう。
日本にいる間は、写真や図鑑で彼の強さに圧倒されているのが安全のようです。