「見つけたらすぐに殺して」危険な淡水魚にアメリカも異例の勧告

animals_plants 2019/10/11
Credit:youtube

Point

■東アジアに端を発する肉食淡水魚「カムルチー」が、アメリカの15州まで拡大している

■カムルチーは、同じ生息域に住む生物ならほぼ全てを食い荒らす

■陸上でも呼吸が可能で、数日間なら水なしで生きながらえる

海の危険生物と言えばサメが代表的ですが、川にも同じように注意すべき生物がいます。

カムルチー(northern snakehead, 雷魚)」と呼ばれるその生物は、アメリカで今最も危険視されている肉食淡水魚です。元は東アジアに生息していましたが、徐々に生息域を拡げて、ついにアメリカにまで入り込んできました。

すでに同国の14州でカムルチーの存在が確認されており、今週火曜日には、ついに15州目となるジョージア州での発見が報告されています。

この事態に対し、同州の「野生資源担当局(Wildlife Resources Division)」は「見つけ次第、直ちに排除してください。決して川には戻さないように」との異例勧告を公式に発表しました。

一体、カムルチーにはどんな危険性があるのでしょうか。

「生態系崩壊」をもたらす危険分子

カムルチーは一見して無害な外見をしていますが、大きくなると1mほどまで成長。小魚から両生類まで、同じ生息域にいる生物なら何でも食し、川の生態系を荒らします。

また専門的な調査によると、カムルチーが最も凶暴になるのは自らの子どもが襲われたときであることが分かっています。

Credit:BRIAN GRATWICKE

さらに、カムルチーは産まれる卵の数は年間で10万を越えます。そのため、繁殖を放っておけば、川はカムルチーであふれ返り、次々と生息域を拡大していくことになるのです。

カムルチーが侵略してくる?

一番厄介なのは、陸上で呼吸できる能力を持っていることです。なんと、数日間なら陸上でも生き延びることができるほど。

そのため、釣り上げたカムルチーを地面や桟橋に置きっ放しにすると、ジリジリと移動して川に舞い戻ることもあるといいます。

カムルチーがアメリカで初めて確認されたのは2002年。メリーランド州・クロフトンにある川の生態系を、群れで荒らしているところが発見されました。その際、同州は発見された川域に毒を散布し、新生魚も含めて500匹以上のカムルチーを駆除したとのこと。

それ以後、その存在は映画界にも知れ渡り、同国の衛星・ケーブルテレビ局「Syfy(サイファイ)」にて、カムルチーを題材にした作品「Snakehead Terror」なるものまで製作されました。

「Snakehead Terror」の予告トレーラーはこちら。

ジョージア州当局は「カムルチーが州内の他の水域に陸路で移動し始める前に、この侵略を食い止めたい」と考えていると話したそうです。これはちょっと映画の見過ぎかも…?

近い将来、カムルチーが「淡水界のジョーズ」として、世界中に知れ渡る日がこないことを祈りましょう。

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reference: vice / written by くらのすけ

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