タコが眠りながら体色を変えるのは「夢を見ている」からかもしれない

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眠りながらカモフラージュするメスダコ「ハイジ」
point
  • 眠りながらカモフラージュをするタコはきわめて珍しい
  • タコは狩りをする時にカモフラージュすることから、獲物を捕まえた夢を見ている可能性がある

眠りながら夢を見るタコは、色が万華鏡のように移り変わるのを知っていますか。

といっても、すべてのタコに言えることではありません。

その様子は「ハイジ」というメスダコに見られました。

アラスカ・パシフィック大学の海洋生物学者デビッド・シェール博士は「非常にめずらしい光景」とした上で、「タコは狩りをする際に体色を変えることから、ハイジはカニが獲れた夢でも見ているのかもしれません」と話します。

動画は、アメリカ公共放送PBSが2019年に一般公開したものです。

夢の中でカニが獲れた?

こちらが睡眠中のハイジを捉えた映像です。

確かに、黄色や白色、まだら模様、迷彩色と目まぐるしく体色を変化させています。

タコがカモフラージュ(体色変化)を使うのは、主に「天敵からの隠れる時」と「狩りをする時」です。ただし、どちらも基本的な目的は、周囲から身を隠すことで共通しています。

タコは、ウツボやエイ、サメ、そして人間など天敵がとても多いです。

相手がウツボ程度なら、噛まれた足を切り離して逃げることができますが、サメや人間には戦っても太刀打ちできません。そこでカモフラージュが大いに役立ちます。

タコは、体色と模様を瞬間的に変えることができ、基本的には海底の岩や海藻に擬態します。

しかし、タコ自身は、色彩の区別ができないとされ、カモフラージュの際は、明度を見分けることで色や模様を寄せているそうです。

また、獲物を捉えた際も、他の捕食者から奪われないようカモフラージュしてこっそりと食事をします。

なのでハイジも大好物のカニを捕まえた夢を見ているのかもしれません。

「カモフラージュ」の驚くべき仕組み

ハイジを見ると、簡単にカモフラージュをやってのけていますが、その仕組みはきわめて複雑です。

タコは、腕一本につき5000万の神経を持っており、ありとあらゆる方向に筋肉を動かせます。また、皮膚表面には色素細胞があり、これが収縮すると白っぽい色になり、弛緩すると茶色などの濃い色に変わります。

具体的には、色素細胞の中に「オモクローム」という生体色素が含まれており、これが黄色や赤色、黄土色などの色素を持っています。これらの色素は、筋肉が収縮・弛緩する方向、力加減によって、さまざまな色と模様を表現できるのです。

こうした複雑な動きを寝ながらやっているわけですから、ハイジはきっとただ者ではないのでしょう。

やっぱりエイリアン? タコは脳を介さず「8本の足」で意思決定していた

reference: popularmechanicshuffpost / written by くらのすけ
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