自分のうんちで溺れて集団死した「古代ナマケモノ」の化石を発見

animals_plants 2020/05/13
Credit: Palaeogeography, Palaeoclimatology, Palaeoecology

南米エクアドルにある「タンク・ロマ」という発掘所で、20体を超える古代ナマケモノ「Eremotherium laurillardi」の化石が発見されました。

年代測定の結果、化石は更新世(約260万年〜1万年前)末期のものと特定されています。

更新世末期と言えば、最終氷期の時代。過酷な気候変動により、多くの哺乳類が絶滅した時代です。

しかし今回見つかったナマケモノの死因は、気候とまったく関係ありませんでした。カリフォルニア大学などの研究によると、なんと彼らは自らのフンが原因で死んだというのです。

古代のナマケモノは超巨体だった

古代ナマケモノは現生するナマケモノとは違い、体長は3mから最大で8m、体重は3トンにも達する巨体でした。

そのため、今のような樹上生活ではなく地上を徘徊していたようです。

彼らはおよそ3500万年前の南アメリカに出現し、最終氷期にその他の大型哺乳類とともに絶滅しました。

当時の巨大ナマケモノ「メガテリウム」の骨格/Credit: ja.wikipedia

このような大型哺乳類の絶滅について、ある専門家は「初期人類の狩猟が原因だった」と言い、別の専門家は「氷河期の気候が原因だった」と主張しています。

種全体の絶滅理由はその2つが有力ですが、今回の22体のナマケモノの死亡理由に関しては違いました。

自分たちのフンで集団死?

調査では、計575個の骨断片が見つかっており、その中に幼年期から成年期まで、合わせて22体のナマケモノが特定されています。生息年代は1万8000〜2万3000年前で、一つの群れで生活したと考えられます。

また、骨周囲の土壌や化石化した植物を調べたところ、同地はかつて植物の繁茂した湿地帯だったことが判明しました。植物には、ナマケモノが噛んだ痕や消化された痕が見つかっています。

同じ場所で見つかった植物の化石/Credit: Palaeogeography, Palaeoclimatology, Palaeoecology

そして最も重要な点は、植物や土壌がナマケモノたちのフンで飽和していたことでした。これはナマケモノたちが、湿地帯をトイレとしても使ったことを示します。

研究チームは「おそらくナマケモノたちは、現代のカバがするのと同じように、湿地帯に身をうずめたのだろう」と推測します。カバは、虫除けや暑さ対策として泥の中に身を浸すことがよくるからです。

ところが、カバの泥の中も、自らの排便したフンで飽和することがあります。フンで汚染された植物や泥水を口にすることで病気にかかるカバは、現在でも報告されているのです。

おそらくナマケモノたちも、これとまったく同じ運命をたどったのでしょう。フンに含まれる病原菌に冒され、そのまま集団で悲惨な最期を遂げたのです。

もしかしたら、今のナマケモノより大きく、摂取量が多くなったことも悲劇のキッカケとなったかもしれません。

 

研究の詳細は、4月15日付けで「Palaeogeography, Palaeoclimatology, Palaeoecology」に掲載されました。

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reference: livescience / written by くらのすけ
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