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男性が女性より大きくなる理由が判明。 ダーウィンの説は間違っていた?  (2/2)

2021.01.27 Wednesday

2020.06.14 Sunday

前ページ女性の成長ピークが男性より数年早い

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ピークを迎えると成長は止まる

ところが、エストロゲンの分泌量がピークに達すると、骨の成長は終わりを迎えます。そのため、女性の身体的成長は、思春期を過ぎると基本的にはストップするわけです。

ところが、男性の場合、エストロゲン分泌量のピークは女性より数年後に来るので、それまで骨は成長を続けます。また、男性におけるエストロゲンの分泌量が女性より少ないことも、骨格が大きくなりやすい要因でしょう。

それから、エストロゲンは、女性の骨盤が男性のそれより幅広になる理由の一つでもあります。(もう1つの理由は、妊娠中に胎盤で分泌される「リラキシン」というペプチドホルモンです)

画像
Credit: dailymail

これらを踏まえ、ダンズワース氏は「ダーウィンの唱える性淘汰説がまったくの無関係とは言えませんが、エストロゲンが男女間の体格差の一因であることは間違いない」と話します。

つまり男性は、生物学的にガタイが良くなるようにできており、戦いの運命は初めから避けられなかったのかもしれません。

研究の詳細は、5月2日付けで「Evolutionary Anthropology」に掲載されています。

Expanding the evolutionary explanations for sex differences in the human skeleton
https://onlinelibrary.wiley.com/doi/abs/10.1002/evan.21834

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reference: quantamagazine / written by くらのすけ
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