メスの鳥がオスに求める条件は、歌の上手さより「知性」だったと判明

animals_plants 2019/01/11

Point
■セキセイインコを用いた実験で、メスが好むのは容姿や歌が優れたオスよりも「知性」を示すオスだと判明
■自分の知性を顕示することは、より多くの配偶者を獲得し、自分のDNAを次世代により広く拡散させる可能性を高める

鮮やかな羽の色や美しい歌声で、メスの心を惹きつけようと頑張るオスの鳥たちですが、彼らのモテテクニックはひょっとして方向性が間違っているかも…?

中国科学院と蘭ライデン大学の共同チームが行った最近の研究で、メスの鳥が本当に好むのは「知性」を示すオスだということが明らかになりました。論文は、雑誌「Science」に掲載されました。

Are clever males preferred as mates?
http://science.sciencemag.org/content/363/6423/120

最初は「イケメン」に惹かれたものの…「バカなオス」はお断り?

研究チームは、セキセイインコ34羽を用いて、求婚者の知能が、容姿や歌の技術よりも重視されるかどうかを調べる実験を行いました。

まず、メスはケージの中で、容姿の近い2羽のオスと「お見合い」をさせられます。一度に接触するのは1羽の鳥だけ。過去の研究では、こうした実験では、メスはわずかに容姿が優れている雄か、より魅力的な歌を奏でる雄を好む傾向があることが示されてきました。どちらのオスに心が傾いているかは、メスがオスと交流する時間の長さを指標にして測られます。

その後、残念ながらメスに選ばれなかったオスは、餌を入れた容器の蓋を開ける技術を身につけるための特別な訓練を受けました。メスと、メスの心を見事勝ち取ったオスは、この訓練を与えられず、蓋のない容器から自由に餌を食べることができます。

次に、メスは蓋付きの容器が入ったケージの中で、「モテテク講座」を受けたオスが容器の蓋を器用に開ける様子を見せられました。また、メスは訓練を受けていない「一目惚れの相手」が蓋を開けられない様子も見せられました。

その結果、9羽のうち8羽のメスが明らかに心変わりをし、蓋を開けられたデキるオスとの交流により多くの時間を費やすようになったのです。残りの1羽は、一途なタイプの女子だったのでしょうか…。無事に起死回生を図ることができた訓練を受けたオスは、心なしかドヤ顔です。

この発見は、「配偶者選択は知能の進化に寄与する」というダーウィンの説と一致しています。つまり、自分の知性を顕示することは、より多くの配偶者を獲得し、自分のDNAを次世代により広く拡散させる可能性を高めるということです。

一方で、メスには容器の蓋を開ける訓練が与えられなかったことから、メスが蓋を開ける技術を「知性」として理解していたとは限らないという批判も存在します。メスは、オスが蓋を開ける様子から「身体能力」を連想したのかもしれません。とはいえ、この研究で用いられた実験方法は、配偶者選択における実証的調査を前進させる有望性を秘めています。

 

最初にメスに選ばれたオスにも同じ訓練を与えたとしたら、どちらのオスに軍配が上がったのかが気になるところです。鳥も人間も、女心は奥が深いですね。

他地域と歌を交換する文化があるザトウクジラ。海のビッグ・シンガーのロマンあふれる習性

reference: phys.org / translated & text by まりえってぃ

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