羽ばたくドローンは植物や生物の近くで利用できる
新ドローンの羽ばたきはプロペラと比べて回転が遅く柔軟です。そのため、生物や植物を傷つけるリスクが小さく、作物の監視・ホバリングによる受粉作業に効果的だとされています。
そのような安全性に加えて、急速に曲がったり停止したりできるため、人間が近い雑然とした環境にも適応します。
また、強風下でも高い安定性を誇るため、空港から鳥を追い出す(ジェットエンジンに巻き込まれないようにする)ためにも使用できるでしょう。
設計を改善することで、カメラなどの電子機器を運ぶこともできると考えられており、群衆と交通の監視・情報収集、森林と野生生物の調査に使用可能とのこと。
このように生物学を適応した開発は、ドローンに大きな進展をもたらしました。
しかし、チン氏は今回のドローンでさえ、「せいぜい生物学的飛行の10%を複製しているに過ぎない」と述べています。
アマツバメの秒速31メートル(時速112キロ)飛行や、鳥類や昆虫がもつ翼の折り畳み機能によるエネルギー節約など、追及すべき要素は数多くあります。
今後、それらの機能もドローンへと適用できるよう研究が続けられていくことでしょう。
この研究は7月22日、「Science Robotics」に掲載されました。
https://robotics.sciencemag.org/content/5/44/eaba2386
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