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Credit: Stefan Sauer / Tollense Valley Project
history archeology

お腹を壊さずに牛乳を飲める能力「乳糖耐性」は、紀元前1200年のヨーロッパから急速に広まった (2/4)

2021.01.27 Wednesday

2020.09.13 Sunday

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紀元前1200年頃の乳糖耐性率は「8人に1人」

ニューヨーク州立大学ストーニーブルック校の研究チームは、ヨーロッパ人に乳糖耐性が強く見られる理由を確かめるため、ドイツ北東部のトレンゼ川のほとりで大量に出土した人の遺骨を調べました。

これらの遺骨は、紀元前1200年頃に起こった戦闘で亡くなった人々のもので、およそ4000名が参加し、その4分の1が命を落としてこの地に眠っています。

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トレンゼ川の遺跡/Credit: Tollense Valley Project

同チームは、遺骨から採取したDNAを分析し、そのデータをのちの中世ヨーロッパの人々と比べてみました。

その結果、乳糖耐性の遺伝子を持つ兵士の割合は、わずか8人に1人と判明しています。

これはヨーロッパに家畜農業が導入されてから4000年以上経っていることを考えると、かなり少ない数字です。

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トレンゼ川で出土した兵士の遺骨/Credit: Tollense Valley Project

次ページ中世ヨーロッパでは60%まで激増

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