1000ワットの電子レンジでプラスチックから水素とカーボンナノチューブをつくりだした
1000ワットの電子レンジでプラスチックから水素とカーボンナノチューブをつくりだした / Credit:Nature catalysis
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「電子レンジ」で”ビニール袋を宝の山にする”技術が登場! 廃棄プラスチックから水素とカーボンナノチューブを回収できる (4/5)

2021.01.27 Wednesday

2020.10.20 Tuesday

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ナノサイズの鉄粒子は未知の触媒現象を起こしていた

プラスチックがカーボンナノチューブになる過程
プラスチックがカーボンナノチューブになる過程 / Credit:Nature catalysis

マイクロ波で加熱された金属粒子が、プラスチックからカーボンナノチューブを作り出す過程は、上の図のようになります。

マイクロ波が金属粒子を加熱すると、熱が粒子からプラスチックに伝わり、プラスチックを構成する炭素と水素の結合(C-H)が破壊され、純粋な炭素と水素が生成されるのです。

また炭素の生成と析出が続くと、炭素は金属粒子(特に鉄粒子)の表面を滑るように移動しながら、円筒状のカーボンナノチューブに結晶化していきました。

この過程が事実ならば、マイクロ波照射によって鉄粒子が加熱された結果、なんらかの分極が鉄粒子に発生し、カーボンナノチューブを連続的に生み出す、未知の触媒プロセスが働いていることを意味します。

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