胴体には「暗号化されたメッセージ」が刻まれている
シギルの彫像は1894年1月24日、ロシア中部のエカテリンブルクから約100キロ離れた泥炭地にて、バラバラの状態で発見されました。
泥炭が酸化を防いだことで、1万年もの間、腐蝕することなく現代まで保存されたのです。
その後の調査で高さ2.8メートルの彫像に復元され、1914年に未使用のままだった断片を組み合わせて、高さ5.3メートルのオリジナル像へと復元されています。
原材はカラマツの木が使われており、目、鼻、口を持った立体的な頭部が彫刻されています。
頭から下の胴体部分は平らな四角形で構成されており、表面には、直線やひし形、ジグザグ模様など、幾何学的なモチーフが見られました。
ロシア科学アカデミーのミハイル・ツィーリン教授は「この装飾は暗号化されたメッセージであり、古代人は偶像に記された教えを後世に伝えていたのでしょう」と話します。