鉄道敷設の予定地で「魔女の印」が刻まれた700年前の教会跡を発見(イギリス)

700年前の教会に見つかった「魔女の印」
700年前の教会に見つかった「魔女の印」 / Credit: HS2 LTD

イングランド南東部・バーミンガムシャーで、鉄道路線敷設のための土地調査中に、約700年前の教会跡が発見されました。

さらに、その中から見つかった石柱に「魔女の印(英: Witches’ Mark)」が見つかったとのことです。

これは中世のイングランドによく見られた印であり、建物を悪霊から保護する役割があります。

1000年近く前に建てられた教会

イギリス政府は現在、ロンドンからバーミンガム、そしてイギリス北西部の地域をつなぐ高速鉄道路線の敷設計画「HS2(High Speed 2)」を進めています。

そのための土地調査で訪れたバーミンガムシャーの村ストーク・マンデヴィルにて、魔女の印が刻まれた教会跡が見つかりました。

「HS2」で計画されている路線
「HS2」で計画されている路線 / Credit: ja.wikipedia
右下に「魔女の印」が見える
右下に「魔女の印」が見える / Credit: HS2 LTD

HS2の主任考古学者であるマイケル・コート氏は「この教会はかつての村の領主が私的な礼拝堂として1070年頃に建てたもの」と説明します。

その後、教会は1340年代に地元礼拝者のために拡張されましたが、1860年代に新しい教会が村に建てられたことで取り壊されました。

それでも発掘された教会跡は、多くの部分が良好な状態を保っており、壁は1.5メートルの高さまで、床はほぼ無傷な状態で発見されています。

HS2計画に黄信号?

教会跡からは「魔女の印」が2つ見つかっており、いずれも中心点から放射状に線が伸びる円状をしています。

コート氏によると、魔女の印は中世イングランドで使われた魔除けのシンボルで、無数の線や迷路のような図形に悪霊を閉じ込めて追い払う目的があるとのことです。

見つかったもう一つの印
見つかったもう一つの印 / Credit: HS2 LTD

印は一般の家庭でも使われたらしく、主に玄関や窓枠、暖炉の縁に彫って、悪い霊を寄せ付けないようにしていました。日本の神棚に近いものかもしれません。

コート氏は「プロジェクトの一環として行われている考古学調査は、英国の遺産を再発見し、過去の歴史を明らかにする良い機会となっています。今回のような発見は、中世時代の慣習や魔女の印の用途を詳しく理解する貴重な資料となるでしょう」と話しました。

教会の復元イメージ
教会の復元イメージ / Credit: HS2 LTD

その一方で、発見された教会跡の上に予定通り鉄道を敷くことが再考されています。

同地区には他にも貴重な遺物が眠っている可能性もありますし、何より魔女の息がかかった神聖な場所に線路を敷くのは危険もあります。建設中のトラブルや脱線事故が起きてからでは遅いのです。

安心できる鉄道を建設するには、ルートの変更が必要かもしれません。

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