コブラが毒を吐く瞬間。
コブラが毒を吐く瞬間。 / Credit:©The Trustees of the Natural History Museum, London and Callum Mair
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どの地域のコブラも「毒を噴射する」のは、共通の脅威に対して進化したから

2021.01.27 Wednesday

2021.01.23 Saturday

Bangor University https://www.bangor.ac.uk/news/spitting-cobra-venom-reveals-how-evolution-will-often-find-the-same-answer-to-a-common-problem

ドクハキコブラ(英: spitting cobras)は、噛み付いて獲物に毒を注入するのではなく、相手の目に向けて毒液を噴射するという行動を取ります。

彼らはなぜ、このような独特の進化を遂げたのでしょうか?

1月22日に科学雑誌『Science』で発表された新しい研究は、3つのドクハキコブラのグループが、まったく異なる地域、時代に進化しているにも関わらず敵の目に毒を噴射するという進化を遂げていることから、同一の問題解決のために共通の進化を遂げた事例であると報告しています。

この研究は、進化がまったくランダムに起きるのではなく、タイミングが違っても共通の問題については、同じような答えに収束するという可能性を示唆しています。

>参照元はこちら(英文)

ドクハキコブラが直面した脅威

目を狙うように毒を噴射するドクハキコブラ。
目を狙うように毒を噴射するドクハキコブラ。 / Credit:Secrets of the spitting cobra | Natural History Museum

ドクハキコブラは、獲物に噛み付いて殺すためではなく、相手に向かって噴射し、激しい痛みを引き起こさせるためにを用います。

彼らの毒吐きは、最大2.5メートルという射程を持ち、的確に相手の目を狙って噴射できるように独自の進化を遂げています。

これはドクハキコブラが狩りのためではなく、防衛目的で毒の機能を進化させた可能性を示唆しています。

さらにドクハキコブラは、異なる地域、時代に進化したいくつかのグループで、同じようにこの独特の進化をしています。

今回の研究チームの1人、英国バンガー大学自然学部のヴォルフガング・ヴュスター博士は、この理由について「それぞれが同じような脅威に直面したとき、同じような進化上の解決策にたどり着いた可能性がある」と説明しています。

すべてのコブラは、サイトトキシンと呼ばれる組織破壊を引き起こす毒を持っています。

しかし、ドクハキコブラは、ホスホリパーゼA2という別の毒素をここに加えることで、瞬間的な痛みを伴う毒を作り出して、攻撃者の抑止や失明させる能力を獲得しました。

生物学では、進化がどの程度予測可能なのか、あるいはランダムで予測不可能なのか、という問題があります。

3つのドクハキコブラのグループは、進化が同じ問題に何度もぶつかったとき、同じ解決策の進化につながるという驚くべき事例を示しています。

では、3つのドクハキコブラの進化に関連した共通の脅威とは一体何だったのでしょうか?

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