サメの旋回行動
サメの旋回行動 / Credit:Depositphotos
animals plants

ウミガメは「旋回遊泳」で地磁気から位置情報を得ていた? 海の生き物がなぜ円を描いて泳ぐのか解明

2021.03.20 Saturday

WHY DO SHARKS SWIM IN CIRCLES? SCIENCE HAS FINALLY SOLVED IT https://www.inverse.com/science/why-do-sharks-swim-in-circles Ocean Creatures Mysteriously Swim in Circles, And Scientists Don’t Know Why https://www.sciencealert.com/new-technology-shows-a-bunch-of-sea-creatures-swim-in-big-circles-and-we-ve-got-no-idea-why
Similar circling movements observed across marine megafauna taxa https://www.cell.com/iscience/fulltext/S2589-0042(21)00189-9#%20

ボートの周りをサメが円を描くように泳ぐ光景は、映画のワンシーンだけでなく現実にも見られます。

東京大学大気海洋研究所に所属する楢崎友子(ならざき ともこ)氏ら研究チームは、同様の旋回行動が他の海洋生物でも観察されると発表。

この発表の中では、旋回行動には地磁気から正確な位置を把握するなど、幅広い理由があると報告しています。

研究の詳細は、3月18日付けの科学誌『iScience』に掲載されました。

海洋生物が円を描いて泳ぐ理由

研究チームは海洋生物の行動を調査するために、イタチザメ、ジンベイザメ、アオウミガメ、キングペンギン、ナンキョクオットセイ、アカボウクジラを3D記録装置でタグ付けしました。

その結果、これら多種多様な海の動物の一部は共通して旋回行動を行なうと判明しました。

一部の海洋生物は円を描くように泳ぐ
一部の海洋生物は円を描くように泳ぐ / Credit:楢崎友子

しかもそれらの海洋生物は、比較的一定の速度で2回以上連続して旋回していたとのこと。

そして研究チームは、旋回行動が行われた場所や時間帯、頻度を調査した結果、その背後には複数の理由があると予測しました。

その1つは採餌です。

実際にいくつかの旋回行動は、その動物がエサを探す場所で観察されました。

例えば、ハワイ沖でタグ付けされた4匹のサメはエサ場で最大30回も旋回していたとのこと。

収集された旋回行動の記録
収集された旋回行動の記録 / Credit:楢崎友子

しかし、すべての旋回行動が採餌のためではないことも分かっています。

例えばオットセイは夜にエサを獲るにもかかわらず、主に日中に旋回していました。ペンギンもエサを集めていない時に旋回行動を見せています。

また旋回行動の別の理由として、交尾が挙げられるかもしれません。

調査ではタグ付けされたオスのサメが、パートナーであるメスのサメの周りを円を描くように泳いでいたのです。

そして今回特に大きな発見だったのは、次に解説する旋回行動におけるナビゲーションシステムです。

次ページウミガメは円を描いて泳ぐことで地磁気から正確な位置を取得している

<

1

2

>

生物学biology

もっと見る

Special

注目pick up !!