毛を作る毛包の減少がハゲの原因になっている。
毛を作る毛包の減少がハゲの原因になっている。 / Credit:canva
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「ハゲの原因」毛穴が再生できず縮小してしまうメカニズムが明らかに! 新しい脱毛症治療薬の開発に繋がる?

2021.03.22 Monday
幹細胞分裂タイプの違いが毛包の再生・老化を決定づけることを発見(東京医科歯科大学) https://www.ims.u-tokyo.ac.jp/imsut/jp/about/press/page_00070.html
Distinct types of stem cell divisions determine organ regeneration and aging in hair follicles https://www.nature.com/articles/s43587-021-00033-7

体の組織や器官は、加齢に伴って機能が衰え、再生能力も低下していきます。

多くの人が加齢とともに悩む、薄毛・脱毛は毛を作り出している「毛包(もうほう)」が縮小しなくなってしまうために起こりますが、加齢に伴いこの細胞の再生がうまくいかなくなる理由は、明らかにされていませんでした。

毛包とは毛を生産する皮膚の器官のことで、皮膚から見える表面を一般に毛穴(けあな)と呼んでいます。

2月11日に科学雑誌『Nature aging』で発表された新しい研究は、加齢に伴う脱毛の原因が毛包幹細胞の分裂にあることを突き止めたと報告しています。

この発見は、脱毛症の新たなる治療に繋がる可能性があります。

 

なぜ人はハゲてしまうのか?

毛は毛包と呼ばれる皮膚の器官から作り出されています。

今回の研究グループは、以前の研究において、毛包幹細胞に発現する「17型コラーゲン」というタンパク質が毛包の再生に必須だということを明らかにしています。

加齢が進むことで起こるDNA損傷や、放射線など環境ストレスを受けると、17型コラーゲンは分解されてしまいます。

17型コラーゲンを失うと毛包幹細胞は自己複製や、毛を生やす細胞を作り出す代わりに、「表皮角化細胞」というものを生み出すようになってしまい、これがフケや垢としてポロポロ剥がれ落ちていきます。

これが繰り返されると、毛を作る器官である毛包は、どんどん縮小していってしまい、結果薄毛や脱毛が引き起こされるのです。

毛包老化の模式図。
毛包老化の模式図。 / Credit:医科歯科大学,松村ら Science 2016

しかし、この器官の再生や老化を司る、幹細胞で分裂の変化がなぜ起きるのか、その詳細は全くわかっていませんでした。

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